ORIGIN by Dan Brown 2017
ダン・ブラウン作品は「ダ・ヴィンチ・コード」と「オリジン」の間に長編が5作もあるのだが、成り行きで「オリジン」を読み始めてしまった。
またしてもラングドン教授は美女からの無理なお願いを断れずに一緒に逃げる羽目に?!
ハーバードの教え子カーシュくんは短期間の間にAI研究で成功し富豪。ビルバオのグッゲンハイム美術館で何やら重大な科学的事実の発表を、有力者著名人を招いてネット配信しつつ発表するのだが、これが宗教界に大打撃を与える発表?
何を発表するのかわからないままスピーチを任されるラングドン。その会場でカーシュは頭を撃ち抜かれて死亡。実行犯はスペイン海軍の元軍人(テロで家族を失いPTSD?)だということは読者に明かされているのだが、指示したのは美術館館長アンブラ(美女)の婚約者のスペイン王太子?!それとも王太子に影響力のある司祭?
今回のラングドンの相棒はなんとAIウィンストン(英国紳士らしい声)。後方からラングドンとアンブラを逃走支援。ウィンストンが逃走の手配予約を電話してくれたりする。ふたりはカーシュが公開するつもりだった真実を求めて、バルセロナのカーシュの自宅へ飛ぶ。行けば「47文字のパスコード」がわかるかもしれない!
今作はかなり冗長。下巻がとくにテンポがスロー。カーシュが公表しようとした真相がなかなか明かされない。
スペイン観光サスペンススリラーだと思って読み始めたのだが、生命の起源と進化、宗教、SNS、そしてAIのシンギュラリティと人類の未来…という壮大なハードSF娯楽作だった。
今回もラングドン教授が謎を解いて回るのだが、象徴や紋章やラテン語知識と中世史の蘊蓄というより、暗号パスワードを探す過程でのひらめき力で活躍。
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