2023年11月27日月曜日

赤川次郎「静かな町の夕暮に」(1988)

赤川次郎「静かな町の夕暮に」(1988)を1991年講談社文庫版で読む。
これも無償でたくさんもらってきた90年代以前の赤川次郎文庫本のひとつ。タイトルからはどんなストーリーなのか?ミステリーなのかすら想像つかない。

高校2年生ヒロイン指田法子は田舎町で母と二人暮らし母子家庭。父は幼いころに死んだと聞かされている。
そんな田舎町に東京から、中年にさしかかった映画スター上原洋介の映画撮影隊がやってくる。町はその話で持ち切り。町をあげて歓迎。

撮影も終わってお別れパーティー。え?母がいつのまにか上原と親密な関係になっていて再婚?!
それから演劇部後輩(美少女)が殺される。お別れパーティーの日に何か目撃したことをほのめかしていた。
町の嫌われ者(金持ち)の息子が被害者と交際していたというだけで疑われる。だが、その父親が逮捕。さらに身を潜めていた息子が自殺。
(何も証拠がないのに情況から犯人を決めつけ逮捕する冤罪警察への、赤川次郎からの批判を感じ取る)

ヒロインは何かに気づく。犯人と対峙し危機一髪と言うその時に、刑事が登場しピンチを救う。愚鈍そうに見えた刑事だったのだが、だいたいの事件の背後は調べていて事後語り。

ああ、この本もどこかで読んだり見たりした映画ドラマのような、典型的な「ザ・赤川次郎」青春ミステリーだった。

それにしてもプロローグ(何がなんだかわからない)とクライマックスとエピローグの構成が謎に繋がりがわかりづらい。それに効果的でもない。ページをめくり返して切り貼りするポイントを探した。どうしてこんな構成にした?

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