2022年4月14日木曜日

夏の夜空と秋の夕日と冬の朝と春の風(2019)

「夏の夜空と秋の夕日と冬の朝と春の風」という映画に飯豊まりえが出てるので見る。2019年10月に公開されたもの。いちおう豊洲やお台場なんかで劇場公開。
企画監督脚本は向井宗敏。芦屋町を舞台にそれぞれの春夏秋冬を描いた短編4本からなるオムニバス。

1本目「ナツヨゾラ」
イコールラブの齊藤なぎさが主演。美少女中学生。現時点でこの映画が唯一の映画出演作だが今後の可能性を感じさせる存在。怒った顔が良い。

幼馴染の亘(宮世琉弥)とはお互いなんとなく気になる関係。小杉の母親(お好み焼き屋)が惜しまれつつ昨年芸能界を引退した岩佐真悠子だ。(ゼロ年代中頃水着グラビアやドラマで活躍してた女優。自分はギャルサーぐらいでしか見てない )

で、母再婚に伴い引っ越し転校。その事をゆみに黙ってたことで関係ギクシャク。 ゆみの表情は暗い。
お好み焼き屋営業最終日にふたりは海岸で花火を見ようとするのだが、上がらない。そうそうスマホの時計のようにジャストで花火は上がらない。諦めようとした矢先に花火が上がる。亘はゆみの耳元で「好きだよ」とつぶやく。ただそれだけ。中学生同士のドラマではそうなる。
まるでミュージックビデオのような20分ほどの映像。

2本目「時々もみじ色」
高校ボクシング部の有力選手(鈴木伸之)が主人公。モロ師岡の元でボクシングを始めメキメキと頭角。部員は1人だけ?
松田るかの友人JKと関係を持ったチャラチャラヘラヘラ中年男をボコボコにする。男は悪態をつきながら現場から逃走。つまり被害者がいないのになぜか警察に取り押さえられる。松田の父がモロ。

ボクシングで大学の推薦を得ようとするのだが、推薦に力を持ってる大学顧問がその盗撮写真で女子高生との関係を迫る最低男?!
こんな男の世話になって大学4年間を過ごすなんてぜったいによしたほうがいい。この男が往生際が悪すぎる。こんなヤツとは関わるな。
これ、逆に大学の顧問を脅迫してボロボロにするスカッとジャパン展開にできたのでは?イライラしかしない。こういう男が権力を持ってるとか、この社会はクソ。

3本目「冬のふわふわ」
飯豊まりえは革製品クラフト工房を経営する職人。応募したコンペも不採用、商談も客の好みもつかみきれない…という薄暗い冬の日々。煮詰まってる。 
父親の三回忌で実家(クリーニング店)に帰る。母(原日出子)と叔父(袴田吉彦)から父の残した言葉を知らされる。自分に足りなかったものに気付く。というストーリー。
ヒロインの挫折と大人のアドバイスで自身を見つめなおすという、若手女優でよく見るタイプのドラマ。
冬の漁師町をしょんぼり歩いてるまりえってぃを見ると「ひねくれ女のボッチ飯」感が強い。まりえってぃの表情がよい。
けど、革製品ってデザイン画見せるだけで客はイメージをつかめるのか?試作品とか皮のサンプルとかを見せないのか?

4本目「桜咲くころに君と」
市原隼人が主演。余命宣告された妻(平田薫)のために自宅で終末医療。平田薫が自分の知ってる平田薫よりかなり痩せててこの短編のために役作りしてて驚く。夫婦ふたりで住んでるにしては家が広くて驚く。
市原は小学校の先生。児童たちの前で「明日から休みます」。児童たちが次々とお見舞いにやって来る。こんなやさしい子どもたちばかりなんて、きっと泣く。

そして、担任する児童が行方不明になる。妻「私は大丈夫だから行ってきて」小学校の先生は大変。山中で発見した児童も先生の奥さんのために白い花を探してた?

愛する人が苦しむ姿見ながら看病介護して過ごすって、想像しただけでつらい。

4本すべてあまりローカル色がなかった。芦屋を感じなかった。関西弁皆無ですべて標準語。わりと鑑賞にたえる短編オムニバスドラマだった。

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