2022年2月19日土曜日

広瀬すず「新解釈・三國志」(2020)

映画「新解釈・三國志」(2020 東宝)が1月21日に金ローで放送されたので見た。脚本監督は福田雄一
主演は大泉洋劉備玄徳を演じた。古代ローマを日本人が演じてもいいらしいから、古代中国も日本人が演じてかまわなくなったっぽい。

自分、三国志というやつにまったく疎い。三国志演義どころか横山光輝もNHK人形劇もゲームも通過していない。高校世界史で得た活字としての基本知識のみ。なのでほぼ予備知識ゼロの状態で見る。つまりこの映画で初めて三国志の登場人物たちが人間として活き活きと動く様子を見る。
三国志の研究家西田敏行が最新研究の成果を発表するというていで映画は始まる。

大泉劉備はまったく古代中国らしくない。現代日本人がウザイ奴ら同士でぐだぐだ口論するいつものフザケ脚本福田コメディ。関羽、張飛と三兄弟の誓いが桜の木の下であることに自分でつっこむメタ構造。まったく映画らしくない。「いやいやいや」とか言いすぎ。

黄巾(山田孝之)孔明(ムロツヨシ)周瑜(賀来賢人)董卓(佐藤二朗)がいつもの福田組の仕事をしてる。ウザすぎるやつら。
その一方で呂布(城田優)とのバトルシーンはちゃんとアクション映画。

ナルシスト趙雲(岩田剛典)が連れて来た絶世の美女貂蝉(渡辺直美)を見て大泉劉備3人が「ん?」ってなるシーンとかおかしい。映画のテンポと間合いじゃない。「踊ってみせよ」「こら、イケメン」古代中国人も顔を見合わせて空気を探るとかしたのか。
劉備と孔明が出会う場面のセットがキングダムでも見たやつw
実はこの映画を見た最大の理由は広瀬すずが出てるから。実は貂蝉は広瀬すずが変装していたという。正体を明かすと「キサマ、ほんとはそんなに醜い姿だったのか!」

このシーンのすずはいつものすず独特の節回し。ワンシーンのみの出演。哀しい女スパイ。
橋本環奈は孔明夫人役。頭がよく怖い。自分はこの人物を知らなかったのだが、実在するのか?環奈も笑いで貢献してた。

結果、映画っぽさはないのだが、歴史教養番組の中の再現ドラマとして見れば面白かった。
ちなみにこの映画は中国人が見ると困惑しかないらしい。
牛脂を川に流しても対岸で火事は起こせない気がする。
主題歌福山雅治「革命」。
ひょっとすると数年以内に福田組によるNHK大河ドラマがあるかもしれない。(ないかもしれない)

この福田組方式で英国史(アルフレッド大王、ノルマン朝、プランタジネット朝、100年戦争、ばら戦争、テューダー朝、血のメアリー、エリザベス、スチュアート朝、清教徒革命、名誉革命、アメリカの独立、ナポレオン戦争、ハノーファー朝、ヴィクトリアまで)を描く大河ドラマが観たい。

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