2022年2月21日月曜日

コンタクト(1997)

「コンタクト Contact」(1997 ワーナー)を見る。監督ロバート・ゼメキス。脚本マイケル・ゴールデンバーグ。カール・セーガンの著作を原作とする。これ、自分が初めて海外に出かけたとき機内で放映してたのだがしっかり見てなかった。

壮大な宇宙!という映像。そのバックにアメリカの歴史的音声。
アメリカ一般市民の家庭。ただし父と幼い娘の楽しみはアマチュア無線。全米の遠くのアマチュア無線家とやりとり。
その娘が成長すると巨大パラボラアンテナ(アレシボ天文台)の傍らに立っている主人公ヒロインで地球外生命探査プロジェクト(SETI)研究者エリー・アロウェイ博士(ジョディ・フォスター)。
食事してると自称ライター青年パーマー・ジョスマシュー・マコノヒー)が話しかけてくる。巨大パラボラアンテナを地元民は軍の施設か何かだと思ってる。こいつは神父?けど、すぐいい雰囲気になって男女の関係。

予算獲得に力のある権威的なドラムリン博士はプロジェクトに懐疑的。
しかし、エリーの奔走によってスポンサーを得た研究チームは4年後、ニューメキシコの超大型干渉電波望遠鏡の施設からもうすぐ退去しないといけないという土壇場、こと座のヴェガから「なんだこれ?」という有意な電波信号をキャッチ。慌てふためく研究員たちの芝居と演出がとてもよい。
パラボラアンテナを動かすジョディ・フォスターは「砂漠の巫女」

世間は大きく反応。調査が進むにつれ予想外の事態。電波にはヒトラーの映像?!ベルリンオリンピックが人類初のテレビジョン中継。それをヴェガが受信して返してきてる?
ホワイトハウスからの会見にクリントン大統領?!
驚くべき発見の手柄はエリーでなくドラムリン?!それはエリーも顔が引きつる。政治力ではかなわない。
さらに映像データの裏にさらなる暗号データ?国防総省の機密?研究成果を軍が収容?たたみかけるような展開。エリーは主導権を奪われる。

政府、マスコミ、熱狂する市民、カルト宗教、ネオナチ、活動家、軍、資本家、それぞれが自由に勝手に動くカオス。
ヘリでやってきた大富豪ハデン(社会の黒幕)とエリーの会見。データベースに勝手にハッキングして情報を盗み、エリーの個人情報を調べ上げて協力を持ち掛けてくる。
28光年の先に文明があるとわかったら社会はこうなるのか。エリーはずっと困惑しっぱなし。

ハデンの的確なアドバイスは暗号メッセージ解読をエリーにもたらす。大統領を補佐する人々との会議でドラムリン博士が主導権を握るために介入してくる様子を見て、これが科学者というものか!手柄の確保のために必死か!と驚く。

メッセージには設計図が含まれていた。ヴェガへ人類を送り届ける装置?
幼いとき父を発作で亡くしたエリーは薬の置き場で後悔。以後、神を信じない。
パーマーが神を信じるのだが、エリーは「オッカムのかみそり」を例に否定。自分が「オッカムのかみそり」という言葉を知ったのはつい最近。このころからSFファンはよく知ってる言葉だったのか。

神を信じないエリーは乗組員に落選。一方で神の存在を認めたドラムリンは乗組員に選ばれる。しかし装置のテスト中に狂ったカルト宗教活動家の自爆テロにより装置もろともドラムリン(こいつはずっと失礼なやつだった)は爆死。(このシーンがド派手すぎ。)

だがエリーは、ハデンから極秘に北海道(そんな半島存在しないw)に建造されていた2号機の存在を知らされる。ロケットと違って打ち上げるのに地球の遠心力は必要ないっぽい。
エリーは装置に乗り込む。(そんなものに乗るの不安しかないw)
ワームホールを抜けて天国のようなヴェガにたどり着く。(2001年宇宙の旅みたい)

そこでエリーが見たものとは?(夢オチ?!)

人類が地球外の文明とコンタクトしたときに起こることのすべてを想像したSF。面白く見ることができた。ヴェガに行く方法がロケットと宇宙船でなかったことが意外。
2010年前後からハリウッドSFで中国の存在感が異常に大きいが、この映画ではまだ日本(忠実な同盟国としての下請け建設)の重要度が大きかったようだ。

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