2018年11月22日木曜日

アガサ・クリスティー「ハロウィーン・パーティ」(1969)

アガサ・クリスティー「ハロウィーン・パーティ」(1969)を読む。100円でまとめて買ってきたクリスティがまだたくさんあるのでどんどん読む。
HALLPWE'EN PARTY by Agatha Christie 1969
今回手に入れたものは中村能三訳2003年早川書房クリスティ文庫版第1刷。クリスティ女史79歳のときの長編第60作目。

お屋敷で子どもたちとハロウィーンをやるので友人と出向いていく探偵作家オリヴァおばさん。盛況なうちにパーティーの催し物も終わってさあ帰ろうとなったら13歳の女の子が行方不明。探したところ図書室でバケツに顔を突っ込んで溺死してる…。
しかも殺された女の子が「殺人を目撃したことがある」とパーティーで自慢げに話していた!

そんでもってポアロの事務所へ駆け込む。ポアロ老人も暇なもんだから聴き込みに出向く。田舎を歩き回るのにエナメルの靴はきつくて痛いと愚痴をこぼす。
ほとんどすべての人が殺された女の子は嘘つきだったと話す。「殺人を見た」という話を誰も信じてなかった。

殺された少女の周辺で過去に殺人事件が起こっていないかどうか調べて関係者に聴いて回る。石切り場で少女の学校の女教師が殺されていた過去があった?
その石切り場を庭園に造り変えた屋敷の外国人女秘書が遺言状を偽造して行方不明?弁護士事務所に勤める男性が刺殺?いろいろ疑惑の事件が浮上。

何がどう繋がるのか?頭フル回転でページをめくる。ラストはサイコスリラーのような展開。

自分、ハロウィーンに何も馴染みがなく育ったため、ハロウィーンパーティーがどんなものかまったくイメージできない。
「リンゴ食い競争」っていったいなんだ?スナップドラゴン?小麦粉ゲーム?英国ではよく知られた余興なのか?

あとオリヴァ夫人がどんな探偵小説を書いているのか?今まで知らなかったのだが、子どもたちから「おばさまの小説にはフィンランド人の探偵がでてくるんですね」とか「なんでフィンランド人なん?」とか訊かれるシーンに笑った。
オリヴァ夫人はクリスティの分身だろうと思うのだが、きっとクリスティ女史も「なんでベルギー人なん?」ってよく訊かれたんだろう。

なんか、「死者のあやまち」に話が似ていてあんまり読みたいモチベがわかなかったのだが、それでも読んでいて飽きさせないのがクリスティ女史のすごいところ。

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