2018年4月16日月曜日

柳田国男「日本の祭」(昭和17年)

柳田国男「日本の祭」の角川ソフィア文庫(平成27年新版)がそこにあったので連れ帰った。100円。

昭和16年秋に、東京帝国大学教養学部で、主に理工農医学部生相手の講義をまとめた1冊。

祭というものと無関係に日々を過ごす学生たちへ、民俗学の巨人柳田がとめどなく祭というものの重要性と、日本各地の祭について話している。

この本、自序と第1章にあたる「学生生活と祭」は読み飛ばして構わないと思った。だが、ここがこの本で一番柳田が言いたいことかもしれない。地方の農村から東京に集まって大学教育を受けることだけしかしていない青年たちに向けて語っている。どうしろとは言わないけど、そうなっているということは知っておけ。

「祭から祭礼へ」「祭場の表示」「物忌みと精進」「神幸と神態」「供物と神主」「参詣と参拝」というテーマで続いていくのだが、共通するテーマは祭が発生した上代から、いかに意味が取り違えられ言葉が変化していったか?という事例を挙げながら語っている。

この本が期待に反して意外に読み難い。それに他人に教えてあげたくなるようなネタはあまりなかった。

PS. 乃木坂46の鈴木絢音は柳田国男を読んでるらしい。鈴木は秋田・大潟村の出身なので、地元をちょっと旅すれば面白いものがいろいろ見聞きできるだろうと思う。そういう番組を希望。

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