2015年6月20日土曜日

綾瀬はるか 「ICHI」(2008)

というわけで「海街ダイアリー」公開記念として第1回綾瀬はるか映画祭を私的に開催。

綾瀬が「おんな座頭市」を演じた「ICHI」(2008 ワーナー)をまず見てみる。

本来なら自分は絶対にこんな殺伐とした時代劇はみる気がしない。史上初の女が主人公の座頭市って、相当なチャレンジ企画。しかも大沢たかおや中村獅童が出てる。すごく嫌な予感がする。PG12というレーティング。座頭市は北野武リメークしか見てない。

このヒロイン、やばいぐらいに暗い運命を背負ってる。江戸の昔に目が見えず身寄りがない身で生きていくのは相当にシビアすぎる。見るのが相当につらい映画だ。

だが、綾瀬はるか、感情を失った美しすぎる殺戮マシーン。チンピラどもをばったばったと斬って瞬殺。かっこよすぎる。こういうのスカッとする。

大沢、なぜそんなに刀が抜けない?アロンアルファか?見ていてすっごくイライラする奇妙すぎる設定。「頼むぜ」って思ったの窪塚洋介だけじゃないはず。自分の剣に自分で驚いてどうする。てか、大沢、この映画に必要だった?

竹内力と獅童のイキった顔ツーショットが限界に極悪。こんなの歌舞伎にしか出てこない。ラスボス獅童の顔は最後も見せないほうがよかったのでは。
窪塚洋介、ひさしぶりに見たけど役に合ってた。やはり無二の役者だ。

音楽が時代劇っぽくないのがいい。画的に引き込まれるカットが何度もあった。

期待してないどころか「絶対つまらない」とマイナスからのスタートだったのだが、まったく退屈しなかった。予想をはるかに上回った。まさみの「隠し砦」の10倍は面白い。120分、劇場鑑賞券ぶん以上の価値があるゴラク作だと思った。続編があってもよかったのでは?

ここまで端整で凛として美しい綾瀬を見るのは初めて。さすが10年以上主役を張ってる女優は何か特別なものを持っていると強く感じた。くわず嫌いしないでもっと早く見ればよかった。

2 件のコメント:

  1. 「瞽女ICHI」とか「歩き巫女ICHI」ならともかく「座頭ICHI」ではないと思いますよ。座頭市なら途中で負けちゃあいけないし、無敵でなくちゃいけない。それに確かに大沢たかおは要らなかった。
    でも綾瀬はるか、素晴らしい。特に最初の殺陣。「何斬るかわかんないよ、見えないんだからさ」が決まってました。歴代の座頭市のたけし、香取慎吾、ルトガー・ハウアーよりも、いや勝新より良かった。とにかくかっこういいんだから、仕方ありませんね。

    「TOKYO TRIBE」「愛の渦」「ヒミズ」最近の映画、脇だけど窪塚洋介には外れがないです。

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  2. あれ?座頭市は無敵の設定なんだ。そういえば香取判もあったっけ。
    そう、最初のエロ手塚の指を切り落とすシーンから綾瀬にすごく惹き込まれた。なにこれ?かっこいい!YUIもあこがれる綾瀬を今までナメてた。綾瀬はるかを自分は今まで誤解していた。キリリとした綾瀬はすてき。

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