2015年3月1日日曜日

堀北真希 「麦子さんと」(2013)

2013年の12月にひっそりとこんな映画が公開されていた。まったく気づいていなかった。堀北真希主演の「麦子さんと」という映画。吉田恵輔の監督と脚本。

これもおそらく母と娘の絆だとかのヒューマンドラマで退屈なんだろうと思ってしばらくスルーしていた。だが、ジャケットの堀北真希にやられたので見ることにした。ニット帽は女の子を可愛く見せる魔法。

田舎の駅で降りた堀北真希、駅前で温水のタクシーで旅館へ向かうのだが、交差点でいきなり自転車でパトロール中の警察官をどかーんと跳ね飛ばす。あーぁ、このタクシー運転手終わったな、と思いきや、昔から知り合いならではのなあなあで済ますアナーキーな展開。ひょっとすると面白いかも。

兄・松田龍平と二人暮らしの妹・堀北麦子。今まで面倒を見てきたことをくどくど話す兄には「あーもう、感謝してるって言ってるでしょ!」とか、小さいときに家庭を捨てて出て行った母・余貴美子が戻ってきて、「はあ、なんであなたの生活の面倒までみなきゃいけないんですか?意味わかんない」とか堀北、またしても気の強い役。

堀北はアニメショップでバイトしているアニオタの役なのか!大事な話の最中にアニメ、部屋にはアニメのポスター、バイトの同僚とはアニメごっこ。部屋のマンガを母に捨てられて激怒。今までの堀北真希のイメージからしたら新しいな。母と二人でテレビ見てるときの堀北がすっごく分厚いマンガ読んでたりして可笑しい。

結局、慣れない母親の存在にどうしていいかわからずツンツンしてしまう堀北。ウザくてもこの母親と一緒に住むのは正解だったな。母親と娘の愛情を暑苦しくなく描いてる。

母の急死後、納骨のために訪れた田舎で母がみんなから好かれていたことを知る。母を知る人々とのふれあいを描く。

埋葬許可証を忘れて納骨できず、しかたなく母を知る事務員・麻生祐未のアパートで数日過ごす。「趣味が合うかも」と押入れの中のマンガを見せられるのだが…それは…?!堀北どん退きw 今どきありがち!この麻生祐未が面白い。さすがのいい演技するわ~。

80年代アイドルもテーマになっているので2013年のあまちゃんムーブメントに乗っかった映画でもあったかも。予想外の佳作だったといっていい。母と娘、母と息子、母の愛の偉大さに震えた。ラストの数十秒は全米が泣いた…と思う。それにしても松田聖子は偉大なアイドルだったんだな。心の岸辺に赤いスイートピーが咲いた。

そして、堀北真希はやはり特別な女優だった。10代中ごろからずっと人気なのもよくわかる気がする。いかなる瞬間もかわいい。ヒロインになるために生まれてきた女優だ。

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