ステージ上でボロ泣き

5th ツアーDVDのリリースによってほとんど全てのYUIファンがステージ上で泣いてボロボロになってしまうYUIを見ることができた。YUIはかつて「ステージ上では泣かない」「明るく終わるのが好き」と宣言していただけに、「涙のTOKYO」は多くのファンの胸を熱くさせた。YUIがステージ上で泣いたというと2012年武道館セミファイナルの他には、2011年のJOIN ALIVEと2006年5月18日の試写会ツアー@大阪の2つを自分は把握している。もっとあるかもしれない。最近の2つは照れなのか本人から詳しいコメントがない。しかし2006年のときのことはPATiPATi2006年7月号で触れられている。最近またこの号を105円で見つけてしまった。とてもキレイな状態の1冊だったので買って帰っ‥。

「自分で作っておいて、出演しといてナンですけど、この曲（Good-bye days）を聴くと涙が出てきちゃうんですよ。こないだ大阪で試写会ライブがあったときもそうで。まず最初に3曲歌って、映画を観てもらって、最後にまたGood-bye daysを歌ったんですね。でも実は私も会場の後ろで映画を観て、感動して泣いてて。だからもう最初のコードをギターで弾いた瞬間、『あ、ダメだ‥‥』と思って。『うわー、ダメだー、泣いちゃうよー』って（笑）。結局、ボロボロ泣きながら歌ったんですけど。」

これって、そのまま武道館にも当てはまるんじゃないかと思う。ステージ上で自分の感情が変化していく様子を自分で実況できてしまっている。あの日あの瞬間までにあったこと全部が一気に胸に込み上がってきたんだろうと思う。そして、この号で書かれている新たな知識としては、Good-bye daysの製作について本人からの解説。曲自体は2005年の夏ごろにできていた。映画の主題歌にするにあたって監督と「切り口」を相談して書き始めた‥‥

「切り口としては監督とも相談して、〝片思い〟をテーマに書いてみたんですけど、片思いだけじゃないものとして聴いてもらえる曲にしたくて。」

「家族と恋人と友人に対する気持ちの大事なところが、たくさん詰まった映画ですからね。だから、あくまで入り口が〝片思い〟ということなんです。人を好きになったことで、新しい自分に生まれ変わるっていう〝Good-bye days〟もあれば、家族や友達すべてのものに対する〝Good-bye days〟っていうのもあるし。なんかこう気持ち的には、映画全部をこの曲に注ぎ込みたいと思っていたので‥‥。あと、〝かっこよくない優しさ〟っていう言葉は、台本を読んで思い浮かんだものなんです。素直で真っすぐな優しさほど、一見、不恰好で不器用に見えるものなのかなって思って。」

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Good-bye daysは片思いが切り口‥か‥。なるほど。ちなみに、この記事の続きによると、カップリング曲「Skyline」の仮タイトルは「唐揚げ」‥。なんでもサビが最初は「鳥になる～みたいな感じ」だったそうだ。「I want to fly well」でよかった。

PS.　大阪の試写会でYUIが泣いてしまったエピソードはバックステージパス2006年8月号の「赤いテレキャス」Vol.12でも触れられている。

YUI　大抵は映画が始まると同時に取材に行くんですけど、この日は私も一緒に観て、上映後にサプライズで1曲歌うことになったんです。で、ボロ泣きしてしまったんですけど（照）。

スタッフ　それが一番のサプライズだったよ（笑）。僕らはマイクなしで歌うのが初の試みだったので、大丈夫かなってドキドキで、歌い始めたらYUIが泣き出して」

YUI　自分のことなら泣かないけど、薫のことだからもうボロ泣きですよ。私から薫は抜けてるから、こうギターを弾き出した途端、「これ、薫歌ってた。薫死んじゃった。うぇぇーん」みたいな。だけど泣いたら逆にスッキリしちゃって、「さぁご飯食べに行こう！」って。映画を観てやっぱり前向きに生きようと思ったんですね。そんな切り替えの早い自分が……いやぁ、面白かった。夜は「炭味屋」さんでたっぷりいただいて。たこ焼きも食べましたよ、いつも通り（笑）。