2012年5月5日土曜日

柴咲コウ「食堂かたつむり」(2010)

小川糸の同名小説を柴咲コウ主演で映画化した「食堂かたつむり」(2010 東宝)を見た。

女優にとって、出演作品を選ぶことは大切だなと思った。出来が悪いと好きだった女優も嫌いになってしまいそうだ。何の予備知識もなく見たのだが、ひさしぶりに「事故?」って思うほどの映画だった。

タイトルからして自分の苦手なファンタジーの匂いがしていた。柴咲コウ好きだし、前から余貴美子と柴咲はそっくりだと思っていたので親子の役はぴったりとハマると思っていた。

だが、開始早々からまったく映画に入り込めない。というか、これを選んだことを後悔しはじめる。CGアニメとか物語を説明する歌とか、‥‥何もかもが品がなくて不快‥。

すべてが製作スタッフの安易な思い付きにしか見えなくなってくる。まるで内容がない。何もリアリティーがないのに、旧友の嫌がらせとか田舎で仕事がない現実などを見せつけられる。
料理に関する他人に話したくなるようなうんちくを期待していたのだが、それもまったくない。脇役たちも気の毒だ。なにも演技に手ごたえがなかったと思われる。

さらに追い討ちをかけるようだが、柴咲がいっさい何も喋れないという役どころ。自分は前から、柴咲コウの何か屈折したものを抱えていそうな喋り方が好きだったのだが、この柴咲には魅力を感じない。
女優として輝ける有限な時間を浪費した。TSUTAYAで100円だったにしても時間と資源の無駄だった。

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