島田荘司「アルカトラズ幻想」(2012 文芸春秋)を読む。無償でいただいた本で読む。
おそらくアルカトラズ島の監獄を脱獄する話なんじゃないかと予想して読む。「幻想」とあるのがちょっと気にかかるが、何の予備知識もなく流れに身を任せて読み始めた。
第一章「意図不明の猟奇」
大西洋の向こう側、欧州で戦争が始まった直後の1939年11月のワシントンDCの森で、木からつるされた娼婦の死体が発見される。下腹部をえぐり取られ内臓が垂れ下がった状態。猟奇的な殺人事件に騒然。刑事たちが聞き込み捜査。
そしてまた死体。被害者は真面目な女子大生なのだが、やはり同じように下腹部をえぐられている。
1人目の被害者の遺体の第一発見者から担当刑事に「読んでもらいたい冊子がある」と通報。刑事は嫌々出向いてその論文冊子を読み始める。
第二章「重力論文」
この章は読み始めてすぐ面食らう。太陽系の惑星の自転速度や恐竜の絶滅や人類の進化に関する論文。何を読まされているんだ?という気分。
だが、急転直下で容疑者が浮かび、犯人が判明。
第二章まで読んだだけで相当に驚き。ここで読むのを止めたとしても十分に満足感。
第三章「アルカトラズ」
第四章「パンプキン王国」
なんか、前半とはまるで雰囲気の異なる展開。逮捕され有罪判決となった犯人主観。そしてサンフランシスコ沖に浮かぶ難攻不落のアルカトラズ監獄。そしてめんどくさい囚人たちから脱獄に巻き込まれ…。
あとは何をどう語ってもネタバレになってしまうので内容に関してはここで止める。「パンプキン王国」のくだりは「一体何を読まされているんだ?」というファンタジー。なんだこれ?まるで村上春樹を読んでるかのよう。
そしてエピローグ。いや、なんだこれ?!ちょ、これは今年読んだ本の中で一番面白いし衝撃。違和感とか多少は感じつつも流れに身を任せてイッキに読んだ読者には大きなサプライズ。読み応えのある力作だった。強引な力業w
こんな面白く衝撃的な本を、なんで今までまったく耳にしてなかったんだろう?
読み終わってからいろいろ調べてみた。既に文庫版もされているのだが、文庫表紙はちょいネタバレになっている。こういうのやめてもらいたい。単行本表紙のほうが良い。






















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