半藤一利「昭和史 1926 - 1945」(2009 平凡社ライブラリー)を読む。5年積読本を読む。
これはコロナ期にBOで55円で購入。見つけたときはラッキー!って思った。
で、やっと開いた。4日かかって読み通した。イッキに読み通した感覚。
昭和史というタイトルだけど、ほぼ満州事変、日中戦争、太平洋戦争における日本国内の政治と軍部内部の争いと意思決定。そして当時の一般庶民がどう見ていたかを語る。
これが、実際に戦争を見ながら育った昭和ヒトケタ世代による昭和史教科書。老人が若い人に語りかけるような、講義のような語り口。とにかく平易でわかりやすい。
それでいて、学校の教科書では知り得なかったことばかり。半藤氏は戦後も多くの元軍人や政治家に直接話を聴いている。公式な資料と当事者たちの証言に当たってる。
盧溝橋事件から日中戦争へ突入していったという知識だけでは不十分。戦争を防ぐ知恵は当時いくつもあった。早期和平も実現できたかもしれなかった。
日本が戦争に巻き込まれて行くのは陸軍が暴走したからだけでなく、海軍も政治もポイントごとに適正な手を打っていなかった。
辻政信、服部卓四郎、有末清三、牟田口廉也といった軍人たちを糾弾。政治家も多くを批判。とくに広田弘毅と近衛文麿には厳しい評価。酷評。
さらに、勇ましい戦況報道をする新聞社も批判。一般日本人も批判。ようは全員ダメだったと。
昭和天皇も満洲某重大事件で田中義一総理を厳しく叱責した件について、西園寺公からお小言。以後、内閣が全会一致で上に奏上してきたことには何も言わなくなってた。なので天皇陛下は軍の暴走を止める立場になかった。
この本は高校生の教科書にしてもいいとすら思った。これ一冊だけでは足りないかもだが。
あと、12月8日を戦争中は「大詔奉戴日」と呼ぶ記念日だったこともこの本で知った。そういうの、映画やドラマで一度も聴いたこない。


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