松本清張「霧の旗」(昭和36年)を角川文庫(平成6年改版)で読む。これ読むの人生2回目。清張ノワール小説としてはわりとよくできてる。かつ胸糞悪い悪女もの。これまで何度も映画化とドラマ化されているのだが、自分はまだどれも見ていない。
以下、まだ読んでない人には、多少のネタバレを踏む可能性がある表現が含まれているので注意。
まずざっくり内容を説明すると、東京丸の内に事務所を構える高名な弁護士大塚が、九州某県K市からはるばる兄の弁護を依頼しに来た世間知らずなのにひたすら頑なな美少女桐子から、弁護を断ったことで逆恨みされ、破滅させられるという話。
ヒロイン桐子の兄は金貸し老婆殺害容疑を掛けられ逮捕。自白したものの無実を主張。そして収監中に汚名を背負ったまま死亡。
この桐子がサイコパスすぎて怖い。高名な弁護士に依頼するには通常より高い料金が必要なことは小学生でも知ってるだろ。そもそもアポなしでやって来て話を聴いてもらってるだけでありがたい。なのにお金を工面する努力もせず、いきなり「お金ないからまけて」とかずうずうしいにもほどがある。
他に訴訟を抱えていて忙しい、九州から遠く離れた東京の一流弁護士にそんな粗暴犯の弁護は無理。
桐子が恨むべきはまず地元警察、九州の地方検察、さらには法務省。東京のイチ弁護士は恨まれる筋合い皆無。だからこそホラーなのかもしれない。
ポータブルな録音機さえあれば、桐子の嘘つき本性を証拠として残していれば、大塚も、大塚の愛人径子もこんな不幸な目に遭わずに済んだ。
てか、自分は2回目の読書だったので、金貸し老婆殺しも、杉浦殺しも桐子がやったことじゃないかと想いながら読んだ。さらにサイコパスホラー感が増す。
この世の女はみんな桐子みたいなものだと用心してかからないとダメ。ふたりだけでのやり取りは監視カメラがある場所で録音しながらじゃないとダメ。関わったら負け。
















































