2026年2月12日木曜日

浜辺美波が「A-Studio +」に登場

浜辺美波(25)が鶴瓶師匠のトークバラエティ番組「A-Studio +」(2月6日放送回)に登場したのでチェック。映画公開ということで浜辺のテレビ出演ラッシュが続いてる。
鶴瓶師匠との想い出話といったら「アルキメデスの大戦」。あれはそれほど悪い映画というわけではないが強い印象というわけでもない映画。
子役時代の回想。東宝シンデレラオーディション後は子役としてドラマのオーディションを受ける日々だったのだが、「1回しか受かったことない」という、多くの女優と同じような苦闘と苦悩。
そして中2のときに「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」(2015 フジ)のヒロインを掴む。ここからが女優浜辺美波の躍進。「高校で上京しようかと悩めるくらいお仕事をいただけるようになった」
そして当時お世話になったスタッフたちの証言。極度の人見知りが明るい性格に。
そして赤楚衛二に番組は話を聴きにいく。この俳優は「めちゃめちゃおもろいやつ」という鶴瓶師匠と浜辺の評価。
そして海外旅行へ一緒に出掛ける親友エピソード。浜辺がハサウェイとティモシーと呼ぶ親友。仲良くなったきっかけはやっぱり酒かい!いつかぐでんぐでんに酔ってる浜辺を見たい。
そして本気のハロウィンコスプレ。そういうものはしっかり写真に残せ!あんな一部のみの写真じゃダメ。
あと、パリ旅行で店員オススメの酒を飲んだら1杯6万円で震えたエピソード。こういうのがあるからもう自分は海外とか行く気にまったくならない。
そして浜辺のデビュー作というかプロモーション映像作「アリと恋文」と最新作「ほどなく、お別れです」の三木監督のインタビュー証言。三木監督は浜辺を最初から絶賛。
そして浜辺は30代に向けてどう演じていくのかを考えてる。

2026年2月11日水曜日

浜辺美波が「ララLIFE」でプーパッポンカリー作りに挑戦

浜辺美波(25)が1月30放送の「ララLIFE」に登場。本格タイ料理のプーパッポンカリー作りに挑戦…ということなのでチェックした。
番組冒頭の挨拶からスローモーションでシャボン玉を吹くとか、浜辺美波プロモーション映像みたいで、番組MCもツッコミ。
タイ料理店のタイ人シェフから料理を習うというのに、タイの王女か?!というような衣装に着替えてたことには全視聴者がツッコミ。ちょ、待てよ!油とカレーがはねたらどうすんのそれ!
今現在日本で最も可愛らしく清楚な美人女優浜辺が「うふふふ」という笑顔を見せれば、「それはちょっと」と諫められる人はいないに違いない。
プーパッポンカリーとは何か?ふわふわ卵とカニ(上海蟹みたいな見た目のやつ)とピーマン、ニンジン、セロリ、青ネギといった野菜の入ったカレー。浜辺によれば、こいつがものすごく美味しいらしい。
自分もつくりたいところだが、あの蟹は日本のスーパーでは手に入らなそうだし油で揚げるのも無理そう。調味料も無理そう。
で、いきなり何も事前に行程作業とかせずに作り始める。そのドタバタがとても面白い。世間の料理学校もこんな感じなの?材料がもったいないだろ!って思ったけど、タイ料理師匠からは全然ダメ評価でも、それはそれで美味しいに違いない。
で、真面目な浜辺は「これではいけない」と工程をメモして段取り整理。
2回目、3回目と繰り返して、なんとか合格点の美味しいプーパッポンカリーの完成。
日本の人気女優は中華圏アジア圏の美人女優と違ってこういった面白い表情も惜しみなくサービス。
浜辺美波は上品で清楚なのに、愛嬌があって面白くて、ツッコミどころという隙をこちらにゆだねてくる。たぶんそこがおじさんたちから人気の秘密。

たぶん、来年の東宝芸能カレンダーの表紙は浜辺じゃないかと想像してる。

2026年2月10日火曜日

細野不二彦「東京探偵団」(1985-1987)

細野不二彦「東京探偵団」(1985-1987)の2002年メディアファクトリー文庫版全3巻を手に入れた。

これ、昨年10月に第1巻(2013年新装版)のみを110円で手に入れ、2巻3巻もほしいな…と、ずっと探していて、今年の1月末になってやっとBOで見つけた。これは2002年版らしい。第2巻と第3巻は各250円だった。

しかも、2002年版も110円でその店にあったので、3冊一緒に買って連れ帰った。2002年版と2013年版では表紙イラストが異なる。イラストのタッチも異なる。異なる巻で3冊そろうのは居心地が悪い。

これ、こどものころ小学館ビッグコミック単行本を3巻まで持っていた。文庫だと第2巻の真ん中にある「大江戸風流華」までに相当。今回全3巻を手に入れたことで、やっと全作読める。

昭和バブル時代の12歳少年少女探偵CITY-JACKER、シティジャッカーが、湯水のごとく金を使いバラマキながら事件を解決するシリーズ。

主人公ジャッキーは頭脳明晰クールキャラでかわいい感じの絶世の美少年。
相棒のマリーンは守銭奴庶民少女。ポパイは坊主頭でずんぐりむっくりでほぼ何もしゃべらない怪力の変態。
その司令官で団長クイーン(王道さやか)は巨大財閥コンツェルン王道グループ総帥の孫娘。神保町の探偵事務所で事務連絡の仕事をこなす大人の美女Rの、以上5人がレギュラー出演キャラ。

そして、怪人20面相みたいな悪党の怪盗バロン・ブラック(黒男爵)は30代美青年。
このマンガが攻めてるところは、主人公ジャッキー12歳と30代男バロンがともにゲイ。12歳美少年がゲイって、今ならBLである設定かもしれない。

こどものころは同じマンガを何度も何度も読んだ。自分はこのマンガを読んで初めて知った東京の場所もある。石神井公園に三宝寺池があることを知ったのもこのマンガ。後に石神井まででかけて、そこに池がほんとうにあって感動したw

今回全巻読み通して気づいたこと、それは、少年コミック誌(小学館ビッグコミック)から青年コミック誌(週刊ヤングサンデー)に連載が移ってから、作画と内容のクオリティが眼に見えて下がったこと。

正直、第1巻の高いクオリティを第2巻前半までしか保てていない。作画が甘くて雑で状況がよく伝わってこない回が増える。正直、内容もあまり面白くなくて失望。自分にとっては第1巻と第2巻前半のみあれば良い。
あの終わり方はほぼ打ち切りだったのではないか?何分、昭和時代のことなので詳しい事情がわからない。

てか、今となっては昭和時代の少年探偵ものが貴重。昭和の風景が貴重。
連絡をとるためには電話ボックスに並ばないといけない。
東京山手線はまだ国鉄。後楽園球場では日本ハム-南海のペナントレース最終戦。昭和時代のなつかしい実在の人々がモデルの人物も登場。思う存分昭和バブル時代を味わえる。

このメディアファクトリー版刊行時に「CITY-JACKER2002 人肉蟲の迷宮」という回が書き加えられた。たった15年の間に細野氏の作画タッチは大きく変わったし、内容が怪奇SFになってしまった。まるで小栗虫太郎「人外魔境シリーズ」のようだった。

2026年2月9日月曜日

実写ドラマ版「ちびまる子ちゃん」(2006)

すごく寒い土日、ついにこのドラマを見た。2006年のスペシャルドラマ版「ちびまる子ちゃん」(フジテレビ)を見た。
これは2006年の4月と10月に2回放送。それぞれ3話ずつのオムニバス。
当時地上波アナログ録画してDVDRに焼いておいたもので見る。なので20年ぶりの視聴。やはり一部データが劣化し、所々で跳びまくって困った。
これはたぶんDVDソフト化されているらしい。配信されたこともある?自分はそれほど「ちびまる子ちゃん」マニアじゃないのでよくわからない。
当時の天才子役森迫永依(8歳)ありきで始まったドラマ化企画。この子がいなければ実写化はされていない。その風貌と表情コントロールと泣き演技。まさにまるこだった。

少女森迫は台詞を覚えることができるという普通の子どもにはない特技を、後に英語学習で発揮。高校時代に英検1級、TOEIC970点という語学魔女へと変貌。それ知った時は驚愕。
このドラマ放送当時、さくら家キャストの年齢が、高橋克実(ヒロシ)44歳、清水ミチコ(すみれ)45歳、福田麻由子(姉さきこ)11歳、モト冬樹(友蔵)54歳、市毛良枝(祖母)55歳。
もう20年経つんだという衝撃は、この年齢に20年プラスしたときの衝撃。たまちゃん役美山加恋も当時9歳だった。
さらに、まるこの上級生役で伊藤沙莉も出演していてびっくり。
まるこの20年後として木村カエラ、たまちゃんの20年後は皆藤愛子。皆藤さんが現在42歳という事実にびっくり。
母すみれの若いころが国仲涼子で、ヒロシの若いころが玉木宏。とにかく出演俳優が豪華。
母すみれ役清水ミチコさんがとくに絶妙に怖く優しい母を演じていて感心した。
姉福田麻由子がアニメ以上にドライで冷たい印象。

たまちゃん美山加恋もこれ以上望めないぴったり配役。丸メガネが似合う。
タイムカプセルを埋める約束をしたのだが…という第3話「たまちゃん、大好き」の巻の友情エピソードは日本中を感動の涙の渦に。
「まる子、ウソをつく」の巻「さくら家、大ピンチ」の巻も心が痛くなるほど辛い気持ちが伝わってくる脚本と演出と森迫名演技。全米が泣いた…というやつ。

この時代は家族全員がテレビの前で夜を過ごす。大好きな山本リンダ「狙いうち」ではみんなで歌い踊る。ここは今作でいちばん楽しいシーン。
父ヒロシといっしょにお風呂で殿さまキングス「なみだの操」シーンも可笑しい。この曲を自分は「おんなの操」という曲だと思い違いをしていた。隣近所にお風呂でのノリノリ歌唱が聴こえていても、誰も文句なんて言わない時代。
御涙頂戴人情噺が多かったけど、楽しいシーンも盛りだくさん。ユーモアとペーソスの配分が丁度良い。両親の離婚危機に悩む姉妹というシーンはつらくて見てらんない。こんな小さな子どもたちを泣かすなよ。

あと、エンドロールでの「アララの呪文」の出演者全員のダンスは見る人すべてを笑顔にするやつ。見終わった時に誰もが笑顔。
このシリーズはもっともっと定期的に作られるべき。フジテレビが汚名挽回するにはこれしかない。きっとどこかに日の目を見ていない天才子役はたくさんいる。

20周年の今こそ実写版「ちびまる子ちゃん」をどんどん配信してほしい。てか、フジテレビはこういうコンテンツをゴールデン地上波にぶつけてほしい。日テレなんてルパンとかジブリとか数十年前のものを今も放送してる。

2026年2月8日日曜日

落合信彦「二〇三九年の真実」(昭和52年)

落合信彦「二〇三九年の真実 ケネディを殺った男たち」という本があるので読む。
昭和52年に週刊文春に9月から11月にかけて7回連載後、11月にダイヤモンド社から単行本化。
自分が読んだものは1979年集英社文庫。なんと1991年で42刷!多くの日本人に読まれたケネディ暗殺事件の基本書。

これ、BOで110円購入。最近ジム・ギャリソン「JFK」を読んだばかり。忘れないうちにこちらも読もうと連れ帰った。
そしてその夜、落合信彦氏の訃報を聞いた。自分はまだこのジャーナリストの著作を1冊も読んだことがなかった。買ってすぐに読み始めた。

落合氏初期の著作。インタビューを断り続けるジム・ギャリソン氏にも強引に面会し説得しインタビュー。ギャリソン検事って身長2mもあったのかよ。
さらに、リチャード・ニクソンの娘ジュリーにもインタビュー。マフィアシンジケートの大物にもインタビュー。よほどの語学力と胆力がないとここまでの行動力はない。

若く理想に燃える大統領は、弟のロバート・ケネディ司法長官と共に、次々と変革に手を付ける。そして敵を増やしてしまう。

ピッグズ湾侵攻作戦の失敗で軍事介入に消極的になる。CIAや反カストロ・キューバ人グループから恨まれる。ソ連との雪解け演出も軍産複合体にとって好ましくない。
公民権運動では黒人に共感し白人層から疎まれ、鉄鋼業界とも対立。フーバーFBI長官とも犬猿の仲。リチャード・ニクソンから1960年大統領選挙でイリノイ州での不正選挙で大統領の座を奪ったと恨まれる。

そして極右グループとマフィアからも命を狙われる。CIAは後方支援、FBIとダラス警察は証拠隠滅。CIAは海外でも要人暗殺をやっていた。仲間のオズワルドを囮にして罠にハメていき、犯人に仕立て上げて切り捨てる冷酷非道の集団。

そして、誰が最終的に得をしたのか?疑惑の眼差しはニクソンへ…という本。

ピッグズ湾侵攻作戦の最高司令官将軍と、ダラス市長(直前にパレード車の道を変えた)が兄弟だったと知って震えたw
ニクソンはまともな精神や道徳心を持っていなかったことを知って震えた。ほぼマフィアのボス程度の人物。だから今も歴代大統領でアメリカ国民から不人気ナンバーワン。

おそらく、アメリカの国益のために日本もいつか利用され切り捨てられる日が来る。その日に備えなければという落合氏からの警告。

この本はすべての日本の中学高校で課題図書として読まれるべき!w アメリカの正体、そして追従する日本の真実を知るべき。いつか君たちもチェスボードの上で駒として使役され、そして棄てられる。ケネディやオズワルドのように。下山国鉄総裁のように。

多くの敵を作ってるという点でトランプも同じだが、CIAとFBIが味方なら安泰。平穏にベッドで死ねる。おそらくFBIはエプスタインの件を完全に把握し証拠も握ってる。トランプも操られているのかもしれない。

この本が書かれた1977年って、ダラスでの暗殺事件から16年。第1回アメリカ横断ウルトラクイズがあった年。
日本人の多くはこの本を読んでアメリカという社会の恐ろしさ、大統領ですら意に沿わないことをすれば抹殺され証拠も実行犯もすべて隠蔽されることを知っていた。
アメリカの民主主義ってこの程度。大統領とは別の権力者がいる国家。もうぜんぜん夢と希望の国じゃなかった。

2026年2月7日土曜日

清宮レイ「令和に官能小説作ってます」

元乃木坂46の清宮レイ(22)さんがテレビ大阪制作の連ドラ「令和に官能小説作ってます」に出演中なのでチェック。大阪と愛知での放送?ならばTVerで見るしかないのか。第4話のみをチェック。
清宮さんの役どころは外部からの校閲者。官能小説を作ってる編集部(たったの4人?!)の小さな出版社(フランス書院)では自社の校閲がいない?!
この清宮さんの怒ってる表情がイイ。ほぼメガネ鉄仮面。校閲担当者というよりほぼ検閲官。作家先生の原稿のほとんどにダメ出しのペン入れ。
このドラマの主演ヒロインは桃月なしこ(30)。かなり以前からツイッタータイムラインにグラビア画像が流れて来たりしてその存在は知っていた。元ナースのコスプレーヤーからスタートしグラビアアイドルの道へ。今回がドラマ初主演だという。自分もこの人の演技を初めて見た。
真面目ヒロインが唯一入社できた出版社がフランス書院。そこで官能小説の編集の仕事を始めた新人という設定。ドン引きという表情がすごくイイ。編集部の面々、作家先生、実家、そして校閲、みんながヒロインの障害。それはドラマとして正しい。

編集長の徳井義実ってこんなに猫背だったっけ?もしかして老けて見えるための役作り?この役は徳井以外に考えられないキャスト。桃月と徳井のふたりのカットはしっくりくる。
で、編集部の創意と工夫で切り抜ける。清宮検閲官の審査をパス。よかったよかったという過程と演出が簡潔すぎてほぼマンガ演出。「美味しんぼ」でよく見るようなパターン。
清宮さんは輝くような笑顔が素晴らしい。

あと、この編集部に出入りする美女作家先生役の女優を一目見て「あ、どこかで見たことある」と想った。まさか早織さんだったとは!自分が知ってる早織(小出早織)とまるで違う。自分の記憶は「ケータイ刑事」で止まったまま。もう現在では37歳なのか。2019年に結婚してたのか。

2026年2月6日金曜日

映画「ゼロの焦点」(昭和36年)

昭和36年の松竹映画「ゼロの焦点」を見る。最近NHKBSで放送されたものを録画しておいたもので見る。モノクロ作品。
原作は松本清張、脚本は橋本忍山田洋次。監督は野村芳太郎。音楽は芥川也寸志

主要3キャスト女優は久我美子高千穂ひづる有馬稲子
失踪した新婚の夫の行方と過去を探し歩くヒロイン女優の久我美子は、一条関白家と久我侯爵家の血筋を引く娘という高貴な家柄。

鵜原憲一は南原宏治。鵜原兄が西村晃、室田社長が加藤嘉。昔のおじさん俳優はみんな若い時からおじいさんのような風貌。

原作を活字で読んだばかり。なのでどの場面も状況がよくわかる。この時代の映画脚本は原作本の駆け足ダイジェストのようになっている。
ラストはヒロインが室田夫妻に崖の上で考察を語り聞かせるスタイル。そういうのはよほど証拠を固めておかないと反論されて終わるはず。聞き込み捜査で得た情報を一気に語る。

ヒロイン禎子の推察と室田夫人の説明がそれぞれ映像であるところは映画として良い。
鵜原兄はあんなに鋭く頭がよく犯人をガン詰めしてたとは驚き。
清張が描かなかった行間の女同士のドラマがかろうじて映画として見る価値を感じる。

原作もたいして面白くなかったが、映画ですらもそれほど面白くない。昭和36年当時の金沢と能登の風景を見れることは貴重。

2026年2月5日木曜日

映画「黒蜥蜴」(昭和43年)

丸山明宏(美輪明宏)さん主演の江戸川乱歩作・三島由紀夫戯曲版の「黒蜥蜴」(松竹・昭和43年)を見る。昨年11月にNHKBSで放送されたもので。

自分は知らなかったのだが、これって深作欣二監督作だったのか。音楽は冨田勲さんだったのか。てか美輪明宏さんって今現在何歳なんだ?

おなじみの名探偵明智小五郎役は木村功。自分はこの俳優をよく知らない。
川津祐介さんが黒蜥蜴の手下役で出演。この俳優は亡くなってもう4年経つ。

松岡きっこさんの若いころを見るのは今作が初めて。ものすごくセクシー。ほぼ全盛期の仲間由紀恵の質感。
見ていてとても戯曲らしさを感じる。主に会話劇。セリフのひとつひとつが装飾過多でおよそ日本人が普段使う日本語らしくない。オープニングでピアズリーのイラストが使われているのでオスカー・ワイルドを意識したものかもしれない。

会話劇にカーチェイスやアクションを加えたもの。役者たちの挙動に時代を感じる。カットには深作欣二を十分感じる。今見れてよかった。
西村晃さんも人相の悪すぎる刑事役で出演。丹波哲郎さんも脇役出演。三島由紀夫も黒蜥蜴の犠牲者として特別出演。
主題歌は丸山明宏「黒蜥蜴の歌」(作詞作曲、丸山明宏)

2026年2月4日水曜日

松本清張「蒼い描点」(昭和34年)

松本清張「蒼い描点」(昭和34年)を新潮文庫(平成22年69刷)で読む。この本は初めて読む。今までまったく読む本リストになかった。

新人編集者典子23歳は編集長の命令で、最近スランプ気味の作家村谷女史を箱根の旅館に缶詰にし定期的に原稿の進捗具合を確かめ督促する仕事。
村谷は勝手に別の旅館に投宿先を変えたりするワガママぶり。

やがて典子の嫌いなゴシップネタを雑誌出版社に売りつけるライターと箱根で顔を合わせるのだが、このライターは崖から落ちて転落死?!さらに、箱根に来ていた村谷の夫も姿を消す。

この本、読み始めたときは「もしかして本格?」って想った。ケーブルカーでしか行き来できない谷底の旅館という設定から。だがやっぱりいつもの松本清張だった。

近年、松本清張作品は海外で「日本のアガサ・クリスティー」として新翻訳が出てるらしいのだが、この作品は若い男女素人探偵が日本各地に仕事休みを利用して聞き込み捜査に出かけて行って会話するという点でアガサぽいかもしれない。

だがやっぱりダラダラ長い。描写がリアル追及のあまり細かい。658ページもある。途中で「こいつ誰?」という人も出てくる。
このストーリーと真相が面白いかどうかは別問題。自分はそれほど面白くないと感じた。この本があまり有名でない理由はそれか。

娯楽の少なかった昭和30年代の読者はタイパなど関係なく、ダラダラ同じ箇所をぐるぐる回る退屈展開であっても、これはこれで楽しかったのかもしれない。本で時間が潰せることが目的だったのかもしれない。
現代の感覚だともうちょっと探偵二人にラブコメ要素もほしい。みんな真面目すぎる。

あと、この時代の品川から名古屋への長距離トラック輸送便が、箱根の山道を越えて19時間もかかったということを知ってびっくり。運転を交代する2人態勢でびっくり。それが昭和30年代か。

2026年2月3日火曜日

松本清張「ゼロの焦点」(昭和34年)

松本清張「ゼロの焦点」(昭和34年)を新潮文庫(平成21年123刷!)で読む。こいつを読むのは人生2回目。最初に読んだのはもういい大人になってから。
今回読み返したのは、これも海外で新訳が出て読まれてるらしいから。この本に海外ウケする要素あったっけ?

26歳の禎子は36歳の鵜原憲一と結婚したばかり。鵜原は新聞広告代理店の北陸支社の優秀な営業マン。結婚を機に東京へ戻ることに決まる。
だが、引き継ぎのために金沢へ行き、そのまま失踪。あとは禎子が、憲一と同僚で交代で北陸支社に配属された本多と一緒に憲一の行方を追う。

これ、前回読んだときもあまり面白い印象がなかった。犬童監督による広末涼子、中谷美紀判の「ゼロの焦点」を見たときも改変が強くて面白くなかった。
そして、今回読み返して、やっぱりそれほど面白くないw 

まずダラダラ長い。「これはたぶん連載小説だな」と想いながら読んでいた。巻末解説を読んで、やっぱり雑誌連載小説だった。
たまにテンポ悪くサスペンス要素をもってくる。憲一の兄の不審な行動と毒殺、憲一の過去、など。さらに本多の死。

だが、それでもやっぱり禎子の不安と推論がひたすらぐるぐる同じところを旋回。読んでも読んでも面白く展開してくれない。それ要る?っていう意味ありげな写真とか。

最後で一気に説明してくれるのだが、それは推量。あまり鮮やかでないし納得もできない。あまり傑作社会派ミステリーという感じはしない。戦後十数年、女性たちが苦難の時代を生き抜いた…という小説としてなら可。

2026年2月2日月曜日

松本清張「点と線」(昭和33年)

松本清張「点と線」(昭和33年)を平成21年新潮文庫(123刷!)で読む。
近年海外で新訳が「TOKYO EXPRESS」という名前で出版され読まれているらしいので。

実はこれが人世で初めて読んだ松本清張。なんと小学生のときw 江戸川乱歩の少年探偵団シリーズを一通り読み終え、次に手に取ったのが「点と線」。当時は光文社カッパノベルズだった。高校生のころまで持っていたはずだがいつのまにかどこかへ逝ってしまった。

おそらく、鉄道アリバイトリックというものに初めて接したのが今作。たぶん今回が通算4回目の読了。読むたびに視界がクリアになっていく。

15年ほど前に音楽フェス目当てで福岡を訪れたとき、そこに国鉄香椎駅(JR)と西鉄香椎駅が本当に存在したことに感動したw (情死体が発見された海岸へは行ってない)

この本を読むと、今では失われた風景、交通インフラなどを感じることができる。まだ新幹線のなかった時代、二等車三等車があった時代、青函連絡船のあった時代を感じられる。

今回読み返して、三原刑事と安田夫妻が想像していたよりも若かったことに気づいた。

福岡の鳥飼警部と東京警視庁捜査二課の三原の往復書簡で終わるところが清張らしい。
リアリズムを追求した社会派推理小説の代表作のように言われるけど、今作のトリックは十分に野心的。日本人にとってはシャーロックよりも「点と線」のほうが馴染みやすい。

2026年2月1日日曜日

松本清張「砂の器」(昭和36年)

松本清張「砂の器」(昭和36年)を読む。新潮文庫で読む。今回読んだものは平成23年の107刷!

自分がこの本を初めて読んだのはなんと中学生のとき。それ以来で2回目。当時もっていた版はこれとは違う表紙のやつ。
当時は読み終えたとき「すごい長編を読み終えた!」と思ったものだが、今回は上下巻を2日でささっと読み終えた。松本清張はテンポよくてさくさく読みやすい。それに新潮文庫新装版は活字が大きいし1ページあたりの活字数が少ない。

今回あえて2回目で読んだのは、近年海外で新訳が出たりして松本清張人気が高まってるらしいから。じつに65年前の社会派推理小説。
海外では「Inspector Imanishi Investigates」というタイトルになっているらしい。「砂の器」では抽象的すぎてダメだった?

だが、今回読み返してみて「Inspector Imanishi Investigates」のほうがむしろ合ってるし相応しいと感じた。
野村芳太郎監督の「砂の器」では老父と幼い息子が過酷な旅をしてる場面がクライマックスで印象的。しかし、原作では今西刑事がずっと旅して聞き込み捜査をしてる。ほぼこの人の脚による事件の解決。回り道もしたけどすごく有能。そして松本清張のあっさりドライさ。映画は橋本忍、山田洋次脚本の叙情性がとにかく胃もたれ。

今回読み返して、中学生時代にはわからなかったであろう箇所が大人になるとよくわかると思った。
中央線の窓から切り刻んだ白い布を撒く女の箇所で、芥川龍之介「蜜柑」を連想させるのだが、当時の自分はまだその小説を知らなかった。

そして、今作の主人公で作曲家の和賀英良は「ミュージック・コンクレート」というジャンルの音楽をやってる前衛作曲家なのだが、中学生のときは何も想像できなかった。
後にクラシックを聴きまくった自分からすると、今では読書しながら音が聞こえてくる。たぶん一柳慧や湯浅譲二みたいな感じ?映画版の芥川也寸志「宿命」は今も好きじゃない。

読み終わって満足感と充足感がある。さすが読み継がれる名作。今西刑事がブレイクスルーをつかんでいく過程は爽快。

あと、10年ぐらい前に友人と東北を車で旅したとき秋田・由利本荘の岩城亀田を通りかかったとき「あ、砂の器の亀田!」ってちょっと興奮したことを思い出した。
あと、亀田をうろつく謎の男の件は、清張が同時期に連載していた「日本の黒い霧」の「下山国鉄総裁謀殺論」のことを連想。