2025年3月17日月曜日

リンドグレーン「カッレくんの冒険」(1957)

ひきつづきアストリッド・リンドグレーン女史の「カッレくんの冒険」(1957)を読む。

岩波少年文庫のシリーズ第1作にあたる「名探偵カッレくん」から11年経っているのだが、登場人物たちはそのままの年齢。
事件を解決して話題になったカッレくんのその後の話だが、まだ学校に行ってる様子はないのでたぶん夏休みのまま。

原題は「Mästerdetektiven Blomkvist lever farligt」なので、ブロンクヴィストくんの危ない生活」とうようなもの。スウェーデン本国での出版から1年後にはもう尾崎義氏による邦訳が出てる。

今回も13歳にしては幼稚に思える村中を舞台にしたバラ戦争ごっこ中に、高利貸しの老人が殺害されるというガチの凶悪刑事事件発生。その犯人をエーヴァ・ロッタ嬢が目撃してしまうという回。
一躍全国紙レベルで注目されてしまったエーヴァの元へ全国から贈り物。だが、その中にはヒ素入りチョコレート?

もう刑事事件には関わるまいと考えていた聡明なカッレくんが自然と見聞きした情報から、重要な事案に気づいてしまう。中学生なのにヒ素を検出する化学実験?!

犯人を目撃したエーヴァにはリアルに命を狙われる危機。目撃者の自宅住所とか掲載してしまう新聞ってなんなの。

わりと古典的なサスペンス。ヒッチコック映画を見てるような感覚だった。

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