内田康夫「神苦楽島」(2010 文芸春秋社)上下巻を読む。友人が読んでいたものを合い間に借りて読む。久しぶりに内田康夫を読む。内田康夫の島を舞台にしたやつはこれまでの経験上面白い。
人生初のケータイを買う浅見光彦。秋葉原の路上でフラフラとよろめくように倒れ掛かってきた女性(後に死亡)を介抱してるだけでまたしても警察から容疑者扱い。そしていつもの兄が警察官僚トップと知って相手が「ハハーッ」といういつもの展開。
この女性の微かな吐息ダイイングメッセージを聴いた光彦。「え、モスケ?なにそれ」
この女性は何か祟りを恐れていたらしい。交際していた国交省の下っ端役人も淡路島で変死体となって発見。このふたりは淡路島出身。
今回は淡路島が舞台。いつものように取材を兼ねて現地で聞き込み調査。被害者男性は「拝み屋」を生業とする家の出身?!
国交省、道路族議員、宗教団体など不気味でどす黒い巨大な何かを察する光彦。兄陽一郎からも深入りしないように言われる。
光彦は地元紙記者、ケーブルテレビ記者らと協力し淡路島で聞き込み捜査。読んでてかなり冗長で進展が遅い。上巻の段階でちょっと飽きてきた。そして下巻。
下巻も一向に面白くなってくれない。だらだら冗長。規模の大きな宗教団体と政治家の疑惑を追うジャーナリストのような光彦。これは社会派ミステリーと呼ばれるジャンルかもしれないが、ミステリー小説ではない。ひたすら退屈な会話劇。
自分としては今作は読まないでもよかった。これはミステリーを読みたい十代の子が最初に手にとってはいけない。
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