オビには「幻のコンビ作家岡嶋二人、最後の最新作!?解散から22年、著者も驚く未収録作品発見!」とある。これはBOで110円で手に入れたものだが文庫初版だったようだ。
すべて80年代前半の9本の短編を収録。
- 記録された殺人
- こっちむいてエンジェル
- 眠ってサヨナラ
- バッド・チューニング
- 遅れて来た年賀状
- 迷い道
- 密室の抜け穴
- アウト・フォーカス
- ダブル・プロット
どれも周囲で起こる不審な事件から意外な真相が明らかになる短編。
80年代初めのことなので、Z世代にはピンとこないことばかりかもしれない。映像を撮るのはフィルムだし、岬の道にガードレールがなかったり、海外ポルノ雑誌の通信販売だったり、カーナビがあれば起こり得ない事故だったり。
巻末解説で井上夢人氏が書いているのだが「若書き」で恥ずかしいとのこと。
自分が好きだったのは「眠ってサヨナラ」と、松本清張でよく見る展開の「迷い道」。
あと、文庫表題作「ダブル・プロット」はユニーク。岡嶋二人のふたりがこんな感じで作品を書いていたのか…と思わざるをえないのだが、本人によればこんな感じではないらしい。
ちなみに、自分の手持ちの岡嶋二人文庫本はこれにてすべて読了。今後は買い付けに出かけるか、フェーズ2へ移行するか。
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