2021年9月18日土曜日

小松菜奈「糸」(2020)

中島みゆきの名曲をベースとした映画「糸」(2020 東宝 TBS)を見る。企画プロデュース平野隆。脚本は林民夫。監督は瀬々敬。主演は菅田将暉小松菜奈

北海道に生れた男女の出会いとそれぞれの人生。男女の前を通り過ぎていく多くの登場人物たち。北海道、東京、沖縄、シンガポール。平成ニッポン30年史を描く男女の壮大なソープオペラ。
この映画の後に菅田と小松はリアルにラブラブなので、それぞれのファンは見るのがつらいかもしれない映画。(こういうの、女優は若い男性ファンを失うだけなのに)

おそらく、ガッキー主演の「ハナミズキ」と同じようなノリで作られたに違いない映画。こういうダラダラ長い映画を作るのはTBSじゃないかな…と思ってたら、やっぱりか!
これがもう予想したとおりの幼い男女が出会って、人生いろいろあったよね…っていう映画。
北海道美瑛の風景がやっぱり壮大。どっちを向いても広い草原がある。北海道は土地が有り余ってるのになぜに人が移り住まない?農業はもっとなんとかならないのか。

少年が花火大会で知り合った心優しいヒロイン少女がなんか暗い。将来の夢を描けない。
そして失踪?家庭がなんかおかしかったという証言。暴力をふるう若い男?ごはんは別の家で食べさせてもらってる?
そして7年後、チーズ工場で働く菅田将暉。職場の同僚が榮倉奈々

その1年後、友人(成田凌と馬場ふみか)の結婚式に参加するために東京。ああ、このカップルは13歳のときのあの子たちか。渋谷で13歳のとき美瑛から失踪した園田葵の目撃情報。

物語は数年スケールで前後する。再び中学時代の回想シーン。
目に眼帯した少女とか見てらんない。これは児相案件。子どもが粗暴な父から乱暴されても近所が通報でもしないかぎり露見しない。平成はそんな問題も解決できなかった。
少年は少女を連れて逃げる。雪の中を軽装で。青森のリンゴ農園で働こう!
だがそこに無能警察登場。状況把握能力が著しく欠如してる。なぜに子どもたちが逃げるのかわからないのか?目の周りが赤く腫れて眼帯してるのに?少年に暴行を振るうのに?即父親逮捕だろ。なぜに子どもの方を押さえつける?大人なら優しい言葉で諭せ。この警察官は全員処分しろ。
中島みゆき「糸」をバックに警察官がこどもたちを取り押さえるスロー映像。いまだに金八先生みたいな演出。

美男美女に成長して再会した菅田将暉と小松菜奈。思い出話。園田(小松)は経営学を学ぶ大学生になっていた。「漣くんに会えてよかった。じゃあね。」金を持ってそうな斎藤工社長のクルマで去っていく。
その1年前に園田はキャバ嬢。そのとき斎藤工社長の御指名で出会う。高層マンションで同棲中。だが、社長は資金繰りに詰まって失踪。この映画、ひたすら映像で説明していく。

そして沖縄。社長は髭面の釣り人になっていた。押しかけ女房。地元の古老たちとカチャーシー。
菅田と榮倉は一緒に住むことになった。成田は1年で離婚し美瑛に戻って二階堂ふみという新しい女。この映画、ちょっとした脇役も豪華。
役場で菅田は小松と再会。何年も会ってない母の生活保護の件で来てるとか…、顔を合わせるのも気まずい。
園田母を探して函館へ。漁村の兄を訪ねると母(山口紗弥加)はすでに死んでいた…。

9年間いろいろあった園田に対してずっと美瑛から動かなかった漣は「これからも美瑛で暮らしてく」と小松を見送る。沖縄に戻ると斎藤工は消えていた。この男はやはり金。
小松はキャバ嬢時代の友人山本美月を頼ってシンガポール。金持ち中国人相手のネイルサロン?まさに流浪。
山本は客とのトラブルで仕事をクビ。日本に帰ろう。しかし園田は経営学を勉強してたおかげで企業を決意。資金を稼ぐためにホテル客室清掃、観光ガイド、厨房、バイトの毎日。

榮倉は妊娠中なのに悪性腫瘍?産むか手術か?ギリギリの選択…かと思いきや、もう次のシーンでは子どもが生まれてる。
榮倉はガリガリになって死んでしまった。幼い子どもを残して。とにかく駆け足。

園田はシンガポールで成功。マリーナベイサンズをバックにセレブパーティー。なのにやっぱりまた山本が会社の金を不動産投資で溶かして逃げるという暗転。そんなことばっかりやってるw 
園田は斎藤工社長から受け取った金で乗り切る。高杉真宙に退職金を渡す。そこで中国語版中島みゆき「時代」が流れる。なんで?
園田はひとりカツ丼で涙。スピーカーから「糸」が流れてる。なんで?

そのころ漣は美瑛から世界へ出せるチーズ作りに試行錯誤。死んだ妻の両親にチーズをふるまうのだが、もう十分だからどこへでも行け!と言われる。成田の妻二階堂も躁鬱症?
そんなお通夜みたいな状態で中島みゆき「ファイト」を成田は熱唱。今それ聴きたくないw
いろいろあった末に、園田はかつて暮らした嫌な思い出のあの家に戻る。泣いてるところを漣の娘に慰められる。
時は平成の終わりのカウントダウン。平成の走馬灯。そしてフェリー乗り場での園田と漣のすれ違いの末の再会。

130分で見る「北の国から」みたいな、いろいろあっていっぱい泣いて…という人間ドラマ。いろいろ展開は早いのだが長くて飽きた。正直、2回目は見たくない。
漣の両親家族がまったく登場しないし触れもしないのは違和感。

はあ、モッチリ色白で小松菜奈かわいい。こんな映画いっしょに撮ったらお互い好きになっちゃうでしょという映画。

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