主人公ジョン・ファーガソン刑事(ジェームズ・ステュアート)は犯人を追っているうちにビルの屋根にぶら下がる羽目に陥り、警官を転落死させてしまいトラウマ。以後高所恐怖症でめまいに悩む。警察をやめる。
大学時代の友人でサンフランシスコで造船業を営むエルスターに呼び出される。「妻マデリンを尾行してほしい」
本業じゃないと断るのだがしぶしぶ受ける。尾行といってもずっとクルマとクルマの尾行。
マデリン(キム・ノヴァク)はデパートで花を買い、墓地で花を手向ける。墓碑銘はカルロッタ・バルデス。
次の行き先の美術館でマデリンは婦人の肖像画を見ている。肖像画婦人の名前もカルロッタ。
次に古いホテルの部屋へ向かう。借主もカルロッタ。だが、管理人によれば今日は来てないけど?
街の歴史に詳しい古い書店主に話を聴いてみる。カルロッタはキャバレーの踊子で、金持ちに身請けされ子どももできたのだが、やがて子どもを奪われ心を病んで自殺した哀れな女だった…らしい。カルロッタはマデリンの曾祖母。
これはつまり、妻はカルロッタの亡霊に取り憑かれているのではないか?
ゴールデンゲートブリッジの橋のたもとで突然海に飛び込んだマデリンをやっとのことで救出し部屋で介抱。女は何も覚えていない。やがてふらっと帰宅。だが翌日も尾行してると女は自分の家へ。女をひとりで徘徊させずにふたりで徘徊。
これ、ずっと謎の女が謎の行動して男が尾行するだけの映画。とくにハラハラもしないし怖くもない。面白くもない。
やがてマデリンはスペイン風の村で塔を駆け上って転落死。男は高所恐怖症によるめまいを発症して追いかけられず。
不幸な事故として評決され処理。エルスターはサンフランシスコを離れヨーロッパへ。ジョンは廃人のようになる。
だが、ジョンは街角でマデリンそっくりの女性を発見し尾行。彼女はカルロッタの旧居のアパートに住むジュディというデパート店員だった。
部屋まで押しかけて質問責め。そして食事の約束を取り付けた男はその場を去る。
ここでなぜかジュディのネタバレ回想シーン。ことの真相顛末の独白記を記す。これはジョンの高所恐怖症を利用した完全犯罪だったのか。
ジョンはジュディにマデリンと同じ衣装を着せる。女の側が自責の念で精神が参っていく。男の側がネックレスの件から事の真相に気づく。そして破綻と終幕。
そのトリックには感心したのだが、予想した通りに進んでくれない。映画としてシンプルに美しく分かりやすければもっと好きになっていた。
0 件のコメント:
コメントを投稿