2021年8月25日水曜日

ベテルギウスの超新星爆発

幻冬舎新書238「ベテルギウスの超新星爆発 加速膨張する宇宙の発見」(2011 野本陽代)という本を読む。慶大法学部卒のサイエンスライター、翻訳家という著者によるもの。

オリオン座の右肩にあたる赤く明るい星ベテルギウスが超新星間近だという話を聞いて久しい。もし、超新星爆発をすれば、満月と同じ明るさが2週間続くという。昼間でも見える星になるらしい。
ずっとわくわくしてその時を待っているのだが、そういわれ始めてすでに10年以上経っている…。

日本での最初のさざ波が2010年1月10日の朝日新聞。NASAが公開した盛り上がりとみられる白い模様の写真を示し、「オリオン座の1等星ベテルギウスで、超新星爆発へ向かうと見られる兆候が観測されている。」「この15年で大きさが15%減ったという報告もある」専門家「爆発は数万年後かもしれないが明日でもおかしくない」と伝えた。

ベテルギウスは640光年と地球から比較的近く、太陽の20倍の質量、1000倍の直径を持つ。爆発したら地球に影響はないのか?
ベテルギウスの自転軸は地球方向に20度ずれている。ガンマ線ビームが地球にやってくる可能性は低いらしい。
そもそも水素ガスの外層を持っているため通り抜ける間にエネルギーを失うらしい。それ、信じていいのか。
満月が2つそこにあったら動物や昆虫といった生物に影響はないのか?そのへんはほとんど書かれていない。誰も予想できないのかもしれない。

最近になってベテルギウスが暗くなったのは一時的にガスに隠れていたせいでまた元の明るさに戻ったという観測結果が出た。なーんだ。
だが、それでもやっぱり超新星爆発は明日突然やってくるかもしれない。

この本、ベテルギウスそのものに関するページは全体のわずか1割ほど。ほとんどが天文学と物理学の研究発展歴史のおさらいページ。手にとってみてダマされたと感じた人も少なくなかったかもしれない。

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