英国人ジャーナリストのソ連潜入記映画「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」(2019)を見る。反ソ反露感情の強いポーランド、ウクライナ、英国による制作。日本では2020年8月の公開。原題は「Mr. Jones」。監督はアグニェシュカ・ホランド。
ヒトラー搭乗機に乗り込んでインタビューしたこともあるというガレス・ジョーンズ(ジェームズ・ノートン)は外交顧問として政府の偉い人たちにヒトラーの危機を訴えるも誰も耳を貸してくれない。
ヒトラーと対決するにはスターリンと手を組む必要が?世界恐慌の中で経済発展を遂げるソ連の謎に興味を持ち、スターリンに質問の手紙を書くも返事は来ない。
ジョーンズはジャーナリストビザを得てモスクワ(外国人はみんなホテル・メトロポール)へ。同業者ポールに電話するのだが、ソ連国内の情報を話しそうになると電話交換台が突然ケーブルジャックをブチっと抜くw ソ連には通信の秘密を守るという概念は存在しない。
ホテルに到着したジョーンズはニューヨークタイムズ支局長デュランティ(ピーター・サースガード)に相談。スターリンにインタビューしたい!
しかし、電話したポールは3日前に死んでいる…。強盗にあったとのこと。理想的な社会のモスクワにも強盗がいるのかよ。
ホテルに行ってみると2泊しかできない。ビザは1週間あるのに3泊目以降は満室。メトロヴィッカース社の会議があるからと断られる。外国人はこのホテル以外には宿泊できない。部屋へ向かう途中でヴィッカース社の人々と出会うのだが「会議?ないけど」
記者のパーティーへ行く。なんかみんな堕落して狂った感じ。ドラッグとセックス。記者はモスクワから出られない。取材なんてできない。
唯一ストイックでマトモそうな記者エイダ(ヴァネッサ・カービー)は無表情。
ポールは何を調べてた?ソ連の資金源は?予算のつじつまが合わない。どうやら秘密はウクライナ?
ロイド・ジョージ首相の紹介状を一部修正。記者として入国した外交顧問ということになる。
ウクライナへの取材を許可される。停車駅で同行者から逃れ停車中の他の列車へ。そんなことしたらすごく危ない。
貧しい人々はみんな無言。それがスターリンの帝国。「金を払うからコートをくれ」「金はいいからパンをくれ」
ジョーンズはかつて母が英語教師として暮らしてたスターリノで降りる。するといきなり倒れてる人。
人が群がってるので近づいてみる。どうやら健康そうな男が人足として選ばれているようだ。「オマエは行け」
選ばれたジョーンズは穀物の袋を担ぐ。穀物はどこへ?「モスクワだ」
「こいつは外国人のスパイだ」いきなり発砲が始まる。スターリン時代のソ連は密告しないと自分が殺される。ジョーンズは雪にすべって転びながら林の中を逃走。命がけの度がすぎる取材。逃げおおせられたのは兵士たちより食事を取ってたからだろうな。
農家に入ってみたらみんなベッドで目を覚まさない。え、死んでる?
子どもたちがスターリンの歌を唄う。ウクライナの農村の食料はみんなモスクワへ持っていかれる。写真を撮ろうとしてる間に子どもたちに食料をすべて奪われる。
死体を運ぶ馬橇と出会う。ジョーンズはどうやってこのグレー一色の雪原から抜け出すつもりだ?
出会った子どもたちだけの家で肉のようなものを食べる。これは何?「コーリャ兄さんだけど」「え、お兄さんは猟師なの?」後ずさる子ども。実は死人の人肉を喰ってた。吐き戻す。よく見たら街も死体だらけ。地獄。
ウクライナはドイツが侵攻してきても抵抗せず、解放軍かのように協力したという。ま、ドイツ軍も地獄なんだけど。
ジョーンズとヴィッカース社の英国人6人も逮捕。「飢饉など噂にすぎない」と復唱させられる。こいつら本当に悪質。スターリンの広報宣伝をしてるデュランティも悪質。
釈放されたジョーンズはロンドンへ戻る。ジョージ・オーウェルと出会う。「見聞きしたことを書けば無実の英国人6人が殺される。だが、書けば数百万人が助かるかもしれない。」
オーウェルも悪質。「ソ連も努力した結果そうなってるのかも。でも、学校や病院は無償なんでしょ?」こいつは何も分かってない。スターリンもヒトラー以上の悪人。
ニューヨークタイムズモスクワ支局長もロイド・ジョージも歴史の汚点。ホロドモールを否定した記者に賞を与えたピューリッツァー賞も汚点。なぜソ連の大量虐殺をかばう?スターリンに気を遣う?胸糞悪い。
ソ連と手を組んだ英米も同罪。今これと同じことをやってるのが韓国大統領。
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