主人公の黒須くんが初期乱歩作品に出てくるような激キモ野郎。予備校も2浪でクビになり一切が無意味に感じて自殺しようと考える。無職なので金がなく部屋がゴミ袋だらけ。衣服を洗濯するのも公園の水道。アパート1階の住民のドアノブにかけられたコンビニ袋から食料をつまみ食いするなど、嫌悪感だらけのだらしない男。
あれ?壁に穴が開いている。覗いてみると隣人が若い女性。すごい美人!かわいい!それが宮市さん(福原遥)。風呂上り姿などを熱い視線で見る。
毎日のぞき見するのが楽しみ。だがある夜、部屋で男をカッターナイフ一刀でスパッと頸動脈を斬って殺害する場面を目撃。何かの見間違いか?だが、2人目の殺害シーンも目撃。思わず叫び声。穴にむかってカッターの刃がすっとんでくる。
追いかけられて絶体絶命。殺される瞬間の気持ちを尋ねられる。「宮市さんとつきあいたい」男は殺されずに宮市の恋人のような扱いになる。
宮市は大学生。大学でもあこがれのマドンナ。他の男たちも狙ってる。
宮市さんはPOPな殺人鬼。遺体に損傷を与えずに一瞬で殺す。どばっと血が吹き飛ぶけど残虐グロシーンという感じはしない。たくさん人を殺してる。
宮市さんは一定の選択基準があって人を殺してる。正義の殺人者のつもり?1階住民も猫殺しという罪で殺害。殺し方がまるで必殺仕事人。
なのに事件として新聞に一切出ない。隠ぺい工作は組織的に江口のりこさんが完璧にやってる。新鮮な死体は有効に活用されている?
やがて殺害された1階住民川崎の妹(江野沢愛美)が行方不明になった兄を追う。兄は海外へ行ってることになってる。バンコクから手紙が届いたりなど完璧に偽装されてる。
宮市が殺害した男の件で反社グループが迫ってくる。さらに宮市は川崎の妹も始末しようとする。黒須は必死に宮市を守ろうとする。
江口「何をちゅーちゅー吸ってるんだ?」福原「パピコ」というシーンが面白い。江口さんはいつも素晴らしく役にはまってる。
103分見ていてまったく飽きなかった。微サスペンスホラーラブコメ。
福原遥が今まで見た役のなかで一番ミステリアスで魅力的で可愛らしい。こんな子に生殺与奪を一任したい。
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