2021年8月29日日曜日

綾瀬はるか「高台家の人々」(2016)

綾瀬はるか主演作リストに「高台家の人々」(2016 東宝)という映画があるのだが未視聴のままだったのでようやく見た。原作マンガの映画化らしい。
これも石原隆、市川南といった人々によるフジテレビと東宝による映画。監督は土方政人。脚本は金子ありさ。

そもそもこんな映画の存在も知らなかったので何も予備知識がない。名門一族高台家(こうだいけ)はテレパス一族で他人の心を読むことができる。そのへんを映画の冒頭から英語ナレーションで教えてくれる。コンフィデンスマンJPプリンセス編みたい。
ヒロイン平野木絵(綾瀬はるか)は妄想女子OL。名門高台家で自由な妄想をしてる。その空想妄想がことごとくCGで脱線映像化。音楽のセンスとかもすごくフジテレビ感がする。ドレス姿の綾瀬を見ると「今夜ロマンス劇場で」も思い出す。
おばさん同僚OLが堀内敬子なのもフジテレビドラマっぽい。

綾瀬の勤務先企業のエース社員王子様高台光正(斎藤工)がさっそうと登場。この男を見ると「バイトさがしはインディード♪」という歌が聴こえてくる。
この男が綾瀬の妄想と空想がすべて聴こえてる。もちろんそれらはすべて映像として視聴者に示される。それは恥ずかしい。これは映画なの?

テレパス能力を持ってるなら東大だってオックスフォードだって入れるし仕事も出世もできる。人の心がお見通しなら社会でのし上がるのも簡単。なのに「他人の本音なんて知らないほうがいい」とか言う。

妄想の面白さが気に入られ王子様に何度もデートにさそわれて発展。
「この人は人の心がよめるの?」と驚く。しかし、綾瀬はそういう表情とリアクションしてる。ちょっと鋭い男なら相手のしたいことを常に予測してるだろ。
貴族の館のような豪邸に行くと妹茂子が水原希子。弟和正が間宮祥太朗。人のイメージというものは髪型と髪の量に左右されるなと感じた。とくに水原は自分の知ってる水原じゃなかった。
水原は坂口健太郎とつきあってる。この男の心の声もすべて水原に聴こえている。
坂口にはさらに飯豊まりえ(性悪女)がつきまとう。

高台家の飼いネコの獣医が夏帆。間宮と夏帆は友人関係だが、夏帆は光正に片想い。綾瀬、夏帆がそろうと1年前の「海街diary」姉妹。夏帆のJC時代が加藤小夏。夏帆は光正を失って悲しそうな表情。

王子様の両親が大地真央と市村正親。まあ、こういう役だと順当なキャスト。
ママとパパには人の心を読む能力はないし子どもたちにそんな能力があるなど思いもよらない。大地ママは綾瀬を長男の結婚相手にふさわしくないと考える。ヒロインの敵。

おばあ様はシャーロット・ケイト・フォックス。伯爵家令嬢。英国留学中の先代茂正と知り合って恋。日本に押しかける。そんな回想やら空想やらひたすらイメージ映像。そのほとんどに塚地が登場。

途中から心を読まれないように企業ホームページのトップ画面のような草原映像でブロックするとか笑った。
円覚寺と北鎌倉駅を歩く綾瀬を見るとやっぱり「海街diary」感。考え事しながら独り入浴シーンがあるのは日本映画の伝統。

ひたすら心を読まれる女と読む男とその家族のラブコメホームドラマ。それほど集中して見る必要もない楽しいドラマ。見ていてとても楽。
だが、結婚式場から逃げるのはやっちゃダメ。迷惑。あと、綾瀬はるかは田舎道を自転車で走る姿がよく似合う。
主題歌は西野カナ「You & Me」。西野は結婚活動休止して以来その存在をすっかり忘れていた。

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