2021年1月2日土曜日

橋本愛「あのコの夢を見たんです。」最終話

テレビ東京で10月期に「あのコの夢を見たんです。」という山里亮太原作小説を原作とする連続ドラマが放送されていた。全12話で毎回わりと有名な若手女優がゲスト出演する1話完結オムニバスドラマ。

最終話(第12話)に橋本愛が出演するというので見た。日本映画を主な活動としてる橋本愛が民放テレビドラマに出演することはあまりない。とてもレアなのでチェックした。
第12話はなんと大九明子の脚本演出回だ。橋本愛は大九監督の能年玲奈主演映画「私をくいとめて」にも出演。じつに7年ぶりの能年玲奈との共演で話題となった。

喫茶店で妄想(ネタ)ノートをカリカリ書いている赤いメガネ芸人山里(仲野太賀)の妄想がこのドラマシリーズ。太賀は全12話すべてに主演。
高校の教室で存在が空気だった挙動不審コミュ障山里。そのクラスの中心にいる憧れの美少女が橋本愛。という妄想。

この同級生でスクールカースト上位者たちが聴こえるように「キモい」「なんだこいつ」とかいう。マウントを取る。本当にそう想ったのなら心の中で言え。赤の他人への批評を聴こえるように言うな。
理想と冴えないリアルな現実。ノートの中では思うがまま。妄想の中でさらに宇宙海賊団という劇中劇。それはかなり脚本も演出も、役者もやりがいのある難しい仕事。

実はこの理想的な美少女橋本愛も山里の妄想。橋本も教室内では無視される空気のような存在だった。そして橋本は山里の妄想ノートを理解いていて一緒に宇宙海賊団の芝居を演じる。
そしてそれすらも夢オチ。なんだこの構造。やっぱり舞台作品っぽい。

橋本はあまりテレビドラマらしくない劇中劇をしてる。調べてみたら近年橋本は舞台にも出演してたらしい。すばらしい熱演だった。
テレ東深夜ドラマにしてはクオリティが高かった。味わいと余韻が深い。さすが大九監督だ。

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