2020年3月3日火曜日

若月佑美「父と息子の地下アイドル」(2020)

WOWOWの新人シナリオ大賞ドラマ「父と息子の地下アイドル」が2月23日に放送された。元乃木坂若月佑美が出演しているので見る。主演はおそらく松重豊

これ、事前に予告とか見て、ちょっと見るのつらそうだな…と思った。
時代に置いて行かれる中年高校教師、不登校生徒、バンド息子が事故で植物状態、売れない地下アイドル、それらすべてが人生の悲哀。
そしてなにより地下アイドルを応援する中年男性という絵が圧倒的に悲哀。

松重の同僚教師役で瀧本美織が出てる。久しぶりに見た。松重に息子の事故の知らせを取り次ぐ。
父は息子が地下アイドルグループのプロデュースをしていたことを初めて知る。その設定、イマドキな感じ。
この息子が昏睡状態なのを悲しんでくれるアイドルがいるってそれはそれで幸せな人生。
若月佑美(25)は女子高生役なのかよ。それはちょっと苦しいだろ。
加藤小夏(20)って初めて知ったけどキツそうな目をしたキレイな子だ。

ライブハウスの感じがリアルw 地下アイドルのコンサートとかまったく行ったことないけど。かつての初期Perfumeやnegiccoもこんなものだったか。

この3人組アイドルを見たとき、自分も「これは売れる!」と思ったw こんなん普通に応援するだろ。若月のビジュアルがすばらしく良い。楽曲もすごく良い。
「俺はファンになることにした!」って先生、最前列で浮きすぎ。異分子すぎ。痛すぎ。

これ、予告で見たときは暑苦しい人間ドラマを予感したのだが、面白かった!
プロデューサーになった松重を応援するべく、不登校生徒は動画編集、同僚瀧本はダンスをコーチ。なんか、ラーメン映画「タンポポ」を思い出させたのだが、そういう展開にならなかった。
売れ始めた「オトメがたり」の衣装がPerfumeっぽい。動画SNS担当男「持つべきものはネットの友だちだねえ~」には笑った。
やがて高校教師がアイドルを売り出してることが問題化。保護者からも怒られる。ライバルグループからの引き抜き。シビアな現実。アイドルもバンドも組織も、上手く行ってるように見える時が実は最大の危機。

「悲しくてもアイドルはステージにいるときは常に笑っていないといけない」という台詞を聴いて、自分は歌劇「道化師」を連想。
ラストも味わいがあっていい感じ。自分はわりと好き。

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