2020年3月9日月曜日

武田玲奈「監獄学園 プリズンスクール」(2015)

2015年10月期にTBS深夜枠に放送されていたドラマ「監獄学園-プリズンスクール-」全9話を見た。武田玲奈が出ているらしいので見た。これもマンガ原作があるらしい。MBSとROBOTの製作。

女子高に入学した男子学生5人が女子風呂をのぞく。学園を支配する裏生徒会によって監獄での懲役刑が課される。という荒唐無稽なギャグ漫画ドラマ。

今回はまず結論から言わせてもらうと、このドラマをつくった人々は天才である。完全にどM男子の夢を妄想の限り広げた変態ドラマ。井口昇監督の変態性と超絶くだらないものを真面目につくる才能に感服。

まさかタニザキやミシマを彷彿とさせる被虐性的変態性がテーマだとは考えていなかった。これが見進めるほどに深い。感心しかしない。
井口昇と北川亜矢子の脚本も下品でくだらなくて、それでいて本質を突いたすばらしい脚本だった気がする。
武田玲奈はこのドラマで唯一ふつうのカワイ子ちゃんで学園一番の美少女。異常に変態性の強いドラマへの闖入者。
この子の制服姿を見るといつもスラっと細身でまるでフィギュアのようで感心する。この時期の武田は天才的な可愛らしさだ。可憐な花だ。

更衣室着替えシーンで下着姿さらしてて驚いたw いくら近眼にしてもそこに忍び込んでる中川を女友達だと思って風呂場へ連れて行くとか。そんなことってある?
だが、自分の心に突き刺さったのは裏生徒会長で理事長の娘山崎紘菜だった。男を完全に軽蔑し「クズども」と呼ぶ。いつも威圧的で冷徹クールで策士。怒ったような表情がまるで鬼そのもの。
しかもブレザー姿にミニスカートでタイツ姿でいつも腕組みしてる。腕組みしてる女はたいてい気が強い。

そして副生徒会長の森川葵の変態性の強い演技にも強く感心。
野外で放尿しているところをキヨシ(中川)に見られたり、ハプニングで中川から顔に放尿されたり。
やがて中川に尿をぶっかける復讐に燃える設定が完全に谷崎文学みたいだった。森川葵の女優としてのキャリアにとってもこのドラマは大きな存在かも知れない。
森川は「賭ケグルイ」では生徒会の中川大志と戦ってたw
あと、看守である護あさなの暴力的な肉体。この人何歳だよ。第6話はこの人が腕相撲してるだけの回w。

中川はイケメンだからいいけど、クソメガネ柄本時生とマゾ豚ガリガリガリクソンはマジで気持ち悪い。
そして理事長はガチでSM愛好者の高嶋政宏(リアルに紳士の嗜みとしてSMクラブへ通う変態)なのも笑った。まるで夏目漱石みたいなのに尻フェチで理事長室でつねにエロ写真しか見ていない。
あと新木優子が出て来てびっくり。こいつは裏生徒会の小物工作員。
男子はすべて本質的に変態である。という思想に基づいたドラマだった。とにかくバカバカしく下品でくだらない。
そして現代を生きる我々は男も女も変態性から目を背けることなどできないという強いメッセージを受け取った。

武田も森川も山崎も新木もその家族もこのドラマの完成作を見ていないことを祈りたい。
最終話はミステリーの解決編っぽくて笑った。なんだこの大感動作。ほぼ神ドラマだった。

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