2019年11月12日火曜日

山田杏奈「ミスミソウ」(2018)

山田杏奈の主演作に「ミスミソウ」(2018)というマンガ原作映画があるので見てみる。

これが「なんの目的でこんな映画つくんの?」という地獄映画w 

中学生ヒロイン山田杏奈が父親の転勤のため閉鎖的な田舎へ引っ越し。この中学校が少子化で廃校ということでなにもかも機能不全。担任がまったくやる気なく教室内の治安が崩壊。まるでIS国かベネズエラ。

ヒロインはべつに愚鈍とかそういうわけでもないのに、よそ者だからイジメにあう。こんなの「トリック」にしかでてこない村。
学校に相談に行った父親も生徒から階段で跳び蹴りに遭う。「あんな学校、行かなくていい」

クソ田舎のクソ社会。クソ学校にクソ生徒。こんなの日本にあるわけない。そう信じたい。
結果、リアリティを感じない。まるで時代劇。アメリカかロシアの田舎を舞台にした映画を見ている雰囲気。
極悪生徒たちに家まで放火され全焼。両親丸焦げ焼死。妹も全身やけどで瀕死。現住建造物放火で殺人。最悪な快楽殺人中学生映画。正義はどこに?

イジメる側の酷い家庭の問題とかそんなものはいい。早いとこROCKのビートに乗せてひとりひとり殺していくタランティーノみたいな修羅雪姫みたいな復讐を見せろ。それ以外に映画としての正解はないだろ。
で、その通りの復讐の雪中血みどろフィルムノワール。
なんのためらいも無く動物以下の扱いでイジメクラスメートを殺す。これは怖い。
絵的にまるで桜田門外の変。みんな死んでいく中学生版アウトレイジ。山田杏奈、強ええ。

雪深い田舎を舞台にしたことがこのドラマに趣を添えている。雪は全てを覆い隠してくれる。春までは。

これは見た者にトラウマを残すことが売りらしいけど、出演した中学生俳優たちの親たちも見れないだろう映画。
田舎の中学生高校生の抱える閉塞感。アメリカの銃乱射事件もたぶんこんな病理と警察無能。ずっと地獄。嫌なもん見たわ~って映画。

この映画撮った監督、ある意味天才。藤田敏八もタランティーノも超えた。

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