2019年11月11日月曜日

アガサ・クリスティー「シタフォードの秘密」(1931)

アガサ・クリスティー「シタフォードの秘密」を田村隆一訳1985年版ハヤカワミステリ文庫で読む。これが私的クリスティマラソン54冊目。1991年第8刷を100円でゲット。
THE SITTAFORD MYSTERY by Agatha Christie 1931
これ、中学生の時持ってた。今になってこうして買い戻してる。当時読んだはずだが内容をまったく覚えていない。何も面白かった記憶がない。

クリスティ作品としてはめずらしい雪深い村の夜に起こった殺人事件を扱う。英国はあんまり雪が振るイメージがないけど、ロンドンは札幌よりもはるかに緯度が高い。

あと、英国人は心霊ネタが大好きっぽい。いい大人たちがパーティーの余興で交霊術?横溝正史「悪魔が来りて笛を吹く」もそうだけど、交霊占い的なことが事件のトリックに関わる。吹雪の夜5時25分、交霊が予言した時刻に、シタフォード荘の所有者である退役軍人トリヴィリアン大佐が麓村の家で撲殺されている。

被害者の甥が、大佐にお金を借りる目的で面会し、村を逃げ去っていたので逮捕。その婚約者エミリーが、たまたま知り合った新聞記者と一緒にエクスハンプトン村とシタフォードで聴き込み開始。
一方でナラコット警部は南アフリカ帰りのウィリット夫人が大佐からシタフォード荘を借りるに至った経緯に疑問を持つ。

意外に登場人物が多いし個性をつかみにくい。読んでも読んでも面白くなってくれないし頭に入ってこない。
犯行のトリックがほんとうに大したことないw だらだら長編にするものでもない。短編でよかった。
結果、それほど話題に昇らないのもわかった気がする。ハズレの少ないクリスティにしては凡庸な駄作。

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