2019年11月1日金曜日

エラリー・クイーン「アメリカ銃の秘密」(1933)

エラリー・クイーン「アメリカ銃の秘密」を平成26年角川文庫(越前敏弥・国弘喜美代)版初版で読む。こいつは昨年11月に手に入れていたもの。わりとキレイな個体をラッキーにも100円でゲット。
THE AMERICAN GUN MYSTERY by Ellery Queen 1933
あらすじとか読んで、たぶんこれが一番つまらないのでは?と思ってた。ようやく重い腰を上げて読書開始。

老ロデオスターが2万人コロシアム衆人環視下で狙撃された事件。
事件が起こるまでの冒頭部分がやっぱり長いし頭に入ってこない。これが日本人の脳内フォルダに画像も映像もなくてぜんぜんイメージできないw
現場に居合わせたクイーン親子が直ちに市民の人権を無視した強権発動捜査開始。戦前のアメリカはひとたび殺人が起こると現場に居合わせた全員が身柄を拘束される。「ローマ帽子」と同じ展開。

場内からかき集められた銃すべてをチェック。被害者を撃ち抜いた弾丸は25口径。唯一該当する拳銃の線状痕が一致しない。一体どこから?誰が?どうやって?なぜに正確に心臓を撃ち抜いてる?
その後捜査は何も進展しない。途中ボクシングタイトルマッチの風景など意味があると思えない要素を挟んでくる。やっぱりか!という冗長退屈エラリー・クイーン。

だが、ロデオ公演が再開されるとまたしてもロデオのスターがまったく同じ手口で射殺。やっと面白くなってくれそうだったのだが…。

真犯人と真相は意外と言えば意外だが、こんなの誰も言い当てられないだろうと思う。
凶器となった拳銃がコロシアムの外に持ち出された方法とかw 強引で納得できない。凶行だって、誰かが見てる可能性は?

正直、これも微妙だった。エラリーくんが作家JJに真相を語り聞かせるのだが、ああ、そう…。という感じw 面白さは65点ぐらい。

この「アメリカ銃」を読んだことで、ついにエラリー・クイーン国名シリーズをすべて読破した。2017年夏に「オランダ靴」を読み始めて以来、2年でクリア。

正直すべてが面白かったわけでもない。すべて読み終えたという満足感充足感よりも、ああ、これでもうエラリーを読まなくて済むという気持ちw ただひたすら「俺は読んだ」と言いたいがためにページをめくり続けた。もうEQは読まないと思う。
自分のエラリー国名シリーズ(プラス1)の評価順
01.オランダ靴
02.フランス白粉
03.ギリシャ棺
04.スペイン岬
05.エジプト十字架
06.ローマ帽子
07.シャム双生児
08.ニッポン樫鳥
09.アメリカ銃
10.チャイナ橙

0 件のコメント:

コメントを投稿