西尾維新「掟上今日子の婚姻届」を読む。2016年5月に出たもの。たぶんこれが第6巻に相当。
忘却探偵として有名人でもある掟上今日子さんが講演会に呼ばれて質問に答えているという場面でスタート。
掟上さんのメモリー機能が1日リセット状態になったのは17歳からという事実が判明。1回着た服は着ないともいわれる高いファッションセンスの秘密にも触れる。
隠館厄介が、その講演にも同席していた同じ年の女性ジャーナリストから、冤罪をテーマにしたインタビューを受け、その結果プロポーズされてしまうのが今作。
だが、その女性は好きになった男性はすべて「破滅」しているという過去があった。冤罪をことごとく退けてなんとか生きてる厄介なら、破滅の例外になってくれるはずだ。
本当にその女性が愛した男たちは破滅したのか?厄介は置手紙探偵事務所に調査を依頼。
今回の今日子さんはかなり厄介にキツく当たる。というのも調査依頼の内容からファーストコンタクトの段階から誤解され嫌悪されていた。
結果、調査も料金に見合った最低限度の仕事しかしない…と思いきや!
終盤、今までの今日子さんからは信じられないデレ展開。嫌悪感の第一印象からおざなり調査をしてしまった自責の念から、今日子さんは厄介をラブラブスウィートハートと書き残して、お互い半裸のまま就寝w
少女時代のトラウマがテーマ。人間の記憶のアテにならなさと心と行動の不思議。なんだかクリスティ女史の作品を読み終わったかのような感覚。今まで読んできた掟上今日子シリーズとは毛色の違う予想外な一冊だった。
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