魔夜峰央という漫画家は「パタリロ!」しか知らなかったのだが、先日この1冊を見つけてきまぐれで買ってしまった。「美少年的大狂言 チェリーボーイ・スクランブル」(白泉社文庫 2000年6月初版)だ。100円。
昭和59年から60年にかけて「コミコミ」というマンガ誌に連載されたものらしい。
修身教育を基本とし天皇制国家の再興を目指す子弟のみ集まるガチ右翼で硬派な青嵐高校を舞台に、生徒会長・寺限城太郎と押し掛け女房(歌舞伎の名家で女形見習い美少年)桜丸のドタバタギャグマンガ。
この二人が基本パタリロのバンコランとパタリロ。ひたすらすれ違う会話とボケ倒しに激怒という笑いのパターンを繰り返す。
魔夜峰央のギャグのテンポ感の心地よさとセンスの良さにひたすら感心。
それに海外短編ミステリを連想させる作風。文字数が多いので読み通すのにマンガとしては時間がかかる。だが、ギャグマンガとしてのドライブ感が素晴らしい。
連載途中から忍術を使う新聞部部長に人気が集まってしまったのか?だんだんと目立ってくる。部長と桜丸のまったくかみ合わない会話が数ページ続くとか狂気としかいいようがない。
とても楽しいマンガなのでオススメする。
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