2017年10月25日水曜日

アガサ・クリスティー「マギンティ夫人は死んだ」(1951)

アガサ・クリスティー「マギンティ夫人は死んだ」の田村隆一訳ハヤカワ・ミステリ文庫(1982年版)1997年第25刷がそこにあった。
どんな作品かまったく知らないが、ポアロもの長編っぽいので連れ帰った。100円。
MRS. McGINTY'S DEAD by Agatha Christie 1951,1952
田舎の村でごく平凡な家政婦が自宅で撲殺されて発見される。間借りをしていた気の弱い青年が逮捕され陪審で死刑判決。

こいつに人殺しは無理だろう…と考えたスペンス警部、ポアロに再調査を依頼するのだが…、え、無償で?

この作品、今まで読んだどのクリスティー作品とも雰囲気が違うように感じた。ポアロ探偵とスペンス警部がまるで金田一さんと磯川警部w

超高級ホテルしか泊まらないイメージのポアロが、ベッドもソファーもがたがた、隙間風の吹く、料理も酷い民宿みたいなとこに泊まってる?このへんの描写がとてもコミカル。女主人もガサツ。
クリスティ女史も晩年になるとポアロで遊んでたんだな。

高名な探偵のポアロがぜんぜん知られていない?郵便局の夫人からはスケベ親爺みたいに見られてた。酷い。
駅では後ろから突き押されて殺されそうになるし、最後の謎解きも容疑者の旦那から殴られそうになる。

婦人たちのキャラの違いがよくイメージできなかった。誰もが秘密の過去を持っている。出生の秘密がある。関係が複雑で、読んでいて頭に入ってこない。読み難い。
あと、シュガー・ハンマーってやつがよくイメージできなかった。

クリスティ女史の作品では真犯人はたいてい予想外な人物。この作品も十分に予想外。面白さは79点ぐらい。

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