ディクスン・カー「連続殺人事件」(1941)を手に入れた。こいつも特に読みたいというわけでなく、カーの作品だからカゴに入れた。
今回手に入れたものは1961年の井上一夫訳創元推理文庫版の1981年第31刷。108円でゲット。このペースで古本だけで読んでいくとカーを読破するのには何年もかかるな。
「連続殺人事件」ってタイトルが漠然としすぎていて個性がなさすぎないか?
原題は「the case of the constant suicides」という。ぜんぜん違うじゃん!
ロンドン空襲が始まるよりもすこし前の灯火管制下の時代。夜行列車で車掌の手違いで相部屋になってしまった同姓の男女。「ここは私の席です!」初対面からケンカw
英国歴史学教授の男女がケンカしながら、まだ見ぬ故郷のスコットランドの古城へ親族会議に向かう。
なんか、「TRICK」の「上田と山田」感もぷんぷんするラブコメw
この本も他のカー作品のようなドタバタシーンだらけ。この作品も「TRICK」に影響を与えたんじゃないか感がする。主人公の教授が密造スコッチウィスキーでぐでんぐでんに酔って醜態さらすシーンとか酷いw
荒涼としたスコットランドの片田舎の古城、主人が地上60フィートの尖塔の部屋から謎の転落死。自殺なの?他殺なの?!
そして第2の事件、主人の弟も同じ部屋から転落事故。
第3の事件は犯人らしき男が密室で自殺してる?という連続不審死事件。
ちょっとしたドライブと聴き込みだけでフェル博士は意外な犯人を指摘する。
この時代は英国も米国も、殺人事件の犯人は被害者が1人だろうとたいてい死刑。フェル博士は依頼者の利益を最大限に尊重するあまり犯人に対して「どうせ死刑なんだから2人とも殺したことにしろ!」と脅迫。
この人間性はどうなんだ?酷いw
転落死のトリックとか、納得できるかこれw こんなんで確実に殺せないだろ。
面白かったか?うーん、79点ぐらいかな。
0 件のコメント:
コメントを投稿