残酷な観客達とかいう惑星ソラリス

欅坂46総出演の日テレ深夜ドラマ「残酷な観客達」がなんの話題にもならないまま、7月20日に最終回を迎えた。

このドラマ、初回放送から酷評の嵐ｗ　教室内に監禁された女子高生たちが、端末画面の向こう側にいる正体不明の観客達からイイネを貰うために一発芸をするドラマ。信じられないかもしれないが本当だw

意味なく市川崑っぽいタイポグラフィーｗ

まず何がいけないかって、そのネタがすべて「欅って、書けない？」「Keyabingo」で開発された既視のもの。この時点でふざけすぎ。第2話放送で多くのファンが見限ったｗ

頑張って一発芸をやったのに、ドラマだけでなくリアルにスベったメンバーが気の毒ｗ

視聴者に向かって解説し、視聴者に代わってツッコむナレーションのウザさが異常。NHKなら即ナレーションが交代してるｗ　それに素人ユーチューバーの存在もドラマとして傷。
生徒たちと関係ない場所での役者たちの存在する意味がわからない。
キツそうな眼をした就活生が若いころの中越典子みたいだった。48歳の取締役おばさんが中国共産党の地方幹部みたいだった。

全10話だと第9話あたりで盛り上げないといけない。だが、第9話がこれまでを振り返ってまったり時間を過ごすだけ。最後まで付き合った視聴者は絶望的なつまらなさを味わった。

平手と長濱のふたりが実質主人公。この二人はただじゃれあって見つめあうだけで画面を持たせていた。
平手さんの「FU〇K!」がクチグセというキャラ設定は自分はわりと気に入っていた。

登場する生徒たちがすべて現実的でない。長時間監禁されているのにみんな小ぎれいさを保ってるｗ　食事シーンは1回のみ。トイレは？保護者達は？警察は何を？
ひょっとするとこれは誰かの夢とか、すでにみんな死んでいるとか、そんなオチ？

長濱ねるがこの物語世界のカギになってることはわかった。ねるは時空の旅人でループしている？「うる星やつら２ビューティフルドリーマー」みたいな？
だが、そんな無駄なことを考えることは完全にやめた。おそらく深読みしていいことは何もない。

残されたメンバーで学校を探検する展開がせめて「シャイニング」や「ポセイドンアドベンチャー」的な展開へ持っていければまだ面白くなる可能性もあった。途中でいなくなった齋藤冬優花が廊下の向こうから突然現れるシーンはちょっと怖くてそれを期待した。

だが、何も見せ場もなくぐだぐだずるずる意味が解らない芝居を見せられ続けた。安部公房やタルコフスキーを思い浮かべたｗ
何も伏線を回収してくれずに突然「エキセントリック」MVを流して解釈は視聴者に丸投げｗ　酷い。

自分なら、メンバーたちが最後に真っ白な部屋にたどり着き、ベッドの上に寝かされて最期を迎えようとしている老人を発見。こちらを見て何かを訴えかけようとしてる目のアップで突然ばっさりカット、大音量でリヒャルト・シュトラウスを流して終わりにしたい。

乃木坂の「初森ベマーズ」や欅坂の「徳山大五郎」もけっして評判は良くなかったドラマだったが、それでも自分は十分に楽しめた。だが「残酷な観客達」はどうにもならなかった。

最終回が終わって、誰もが「早く忘れたい」と思っている。春から頑張って撮影していたメンバーやスタッフたち、最後まで付き合った視聴者にはとても残念なドラマだった。「残念な作り手たち」だった。

あえてクソドラマを見せることによって、自身は安全な場所から勝手な物言いをする視聴者に対して一言異議を申し立てることがねらいだった可能性もある？
だが、そんなドラマを誰が見たい？

唯一よかった点は守屋さんのテニスシーンと、渡辺＆佐藤の中学生姿がみれたこと。なんだかんだでメンバーたちの可愛いカットが集まった。
出番は少なかったが石森の演技における基礎点の高さを再確認できた。

渡邊理沙さんが美しい。声が大変に個性的で毎回セリフがギリギリでスリリングｗ

DVD&Blu-rayの発売が決定しているようだが、メンバーの副音声よりも、プロデューサーと脚本家、監督、秋元＆今野両氏による言い訳が副音声だったら見てみたい。