なぜかSMがテーマの映画が続いてるが、今回はムチじゃなく「縄」。「R-18文学賞vol.1 自縄自縛の私」という映画を見た。竹中直人監督作品。平田薫、安藤政信、ピース綾部、津田寛治というキャストだが官能小説が原作でR15指定。15歳未満は見れない。
竹中がナレーションも担当。各キャラがどんな子供時代だったのかというディテールも細かく説明。
この映画でヒロインを演じた平田薫は「ホットロード」で万引き和希を迎えにいく先生役でワンシーンのみ出演していた。自分としては「スミレ16歳」での人形を相手にした演技が印象的。1989年生まれで日出高校卒だからガッキーや多部未華子の1年後輩か。
この映画では倒錯した快楽に目覚める女子大生の役。この役は平田にとってかなりの挑戦だったと思う。目隠しと手錠をしたまま全裸にされて…。10代のころから知ってる自分としてはかなりショック…。
ある日インターネットでたまたま「縛る手順」を見る。ゴミを縛るヒモで悪戦苦闘しながら自分で自分を縛ってみる。画面を見ているときの平田の目を見開いてる感じがいい。2回目に縛るときはちゃんとした紐を買ってきて上手に縛る。なぜか手錠まで。
自分で自分を縛る、これもSMの一環か?だが、平田の清楚な感じがSMとイメージがまったく合ってないところが新しい。平田薫、声もかわいい。可愛すぎてつらい。
ピース綾部は本物の変態だがこの映画では「女で変態とかありえないでしょ」とかいう潔癖人間。ヒロインと綾部の初めての出会いのシーンからかなり笑わせてくれる。説教シーンがまるごとネタみたいで活き活きしてる。平田は「スミレ16歳」でも感じたけど困り顔のプロ。綾部は笑わせてくれたが、ヒロインの趣味を知ってしまい去っていく。
社会人になった平田、インターネット通販で自分を拘束するグッズを買いあさる。そして「自縄自縛」ブログを始める……。勤務先の広告代理店では常識人で2人の部下(非常識)を持つ有能社員だが、自宅では独り誰にも知られず縄をなめす。
ついに衣服の下を自縄自縛したまま出社。誰にも知られていないと思いきや、街で「縄、好きでしょ?」と話しかけてくるキモいおっさん役の蛭子能収が怖い。
「週末の大掛かりな自縛」って、トイレとかどうするん?
銀行から出向(?)の堅物・津田寛治(酷い常務)の妻が「櫻の園」で素敵だったつみきみほがワンシーンのみ出演。すっかりきつそうな中年女性で幻滅…。津田寛治の女装が怖い。
ヒロインの母と兄が虫酸が走るほど不快。2人の部下もヒロインのストレスの原因。
サイテー上司・安藤政信がヒロインの「縄」に気づいても「他人の性癖のことはとやかく言わないけど…」と、それほど驚いてないのがありえないだろって。
演出も脚本も面白かったと思う。役者たちも良かった。きっと原作も面白いんだろうと思う。平田薫は特に素晴らしすぎた。
主題歌はラブサイケデリコの「No Reason」。
ちなみに平田薫、プライベートのストレス発散はビール500ml缶6本を一晩で、さらにワインもいくそうだ。ええぇぇ……。それ、ユーストで中継してほしい。
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