2015年1月6日火曜日

ノルウェイの森(2010)

原作を2度読み返したことだし、さて、2010年にトラン・アン・ユンの脚本とメガホンで製作された映画版「ノルウェイの森」を見てみるとするか。

どうしてこのベトナム人監督が選ばれたのか知らないのだが、この小説を映画化するなんて相当なチャレンジャーだと思った。日本人監督なら誰がやっても散々に言われるだろうと思う。

あれ?映像がきれいだし、説明くさい台詞とかないし、登場人物が原作のようにおしゃべりじゃないし、カットが短くてテンポがよくてスッキリしていて見れる!台詞は性的な内容でも画としては過激なことはしていない。それと登場人物たちは台詞を言いながら、なぜかぐるぐる歩き回ってる。

松山ケンイチってこんなにハンサムだったんだって思った。原作だと主人公のスカした感じが嫌だったけど、この映画だと好感もったりするから不思議。

菊池凛子水原希子はブスだの可愛くないだのイメージと違うだの散々な言われようだったけど、自分的にはぜんぜんアリじゃん。水原は個性的で好き嫌いの分かれる顔だけど、さすが一流モデルのオサレ可愛い子ちゃんっぷりだった。体つきが華奢!あけすけなヘンタイ性的願望セリフもそのまま喋り聞かせている。水着姿もさらしてる。これ、当時はちょっとは話題になったのか?ヘンタイ倒錯プレイ妄想を話すのを遮られて激おこ。主人公をその後ガン無視するツンデレ放置プレイ。あれ、たまらないわ~。

菊池凛子の直子は情緒不安定っぷりが怖い。あまり可憐な美少女感がしない。あんな声出されたら男は退く……。エリート最低野郎永沢の彼女・ハツミを演じた初音映莉子の、うわ、目が怒ってる!っていう演技に感心した。ここ、ちょっと笑った。

原作ではシワシワ中年女性として描かれていたレイコさんがキレイな人だった。主人公のバイト先のレコード店の店長?そして、山の中の療養施設の門番が意外なキャストすぎてびっくり!思わず、ええぇぇ~?!って声が出た。

ミドリの部屋も寮も療養施設も大学も食堂もみんなイメージと大差なくてよかった。70年安保の時代へタイムスリップさせてくれた。当時の大学生は今より大人びて老けていたから、松山も菊池も水原も玉山もみんな大学生でOKだと思う。
高校時代からつづく性的不一致はここまで若い男女の精神をも蝕むのか!?まだ20歳なのにそこまでセッ○スが大切?という痛すぎる喪失のトラウマのヘビーすぎる内容。。原作にはいろいろと拒否反応が出た自分だが、この映画にはなんら抵抗がなかった。ムラカミハルキ愛好家でない自分ならではのことかもしれない。けどやっぱり草原で「淫らな行為」とか、未成年には見せられない内容か。

音楽担当がジョニー・グリーンウッドなのも気になってた。あの弦楽四重奏っぽいやつとか現代音楽っぽいのがそうか?

一箇所だけ知ってるロケ地が出てきた。高崎の群馬音楽センターだ。あそこ、デザインが昭和を感じさせるんだよな。

2 件のコメント:

  1. 今年もよろしくお願いします。

    この映画は観に行ったのですが、印象に残っているのはそんなに速く歩くんだ!って思いました。小説を読んでいるときは、もう少し遅いイメージだったので。

    話しは変わりますが、実の楽曲解説は一人一曲にすれば良かったんじゃ・・・。
    たぶん多くのyuiファンが期待しつつも、本当に13曲も続くのか疑わしいと思ってたりして。だって、YUI時代の日記もねぇ・・。

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  2. 自分も、あ、速いって思った。怒りと興奮状態じゃないとあんなずんずん歩かない。

    楽曲解説はこのペースだと次のリリースまでに終わらない。YUIはやっぱりこんな感じ。安定の何もなさ。紅白のmiwaと絢香を複雑な思いで見た。

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