市川拓司の本を初めて開いてみた。自分が手に入れたものは2007年の小学館文庫版。2007年には長澤まさみ主演で映画化された。もちろん見ている。映画を先に見ておいて今になって原作を読むのってどうなの?って思っていて、ずっとそこにあっても手にとらなかった。だが、この本と映画はまるで違う作品になっている。
映画は長澤まさみが鈴音/花梨を演じた。まさみにとって10代最後の出演作。主人公・智史は山田孝之、メガネ友人・佑司は塚本高史だった。
だが、原作では3人の年齢は29歳。初めて出会ったのも13歳という設定。主人公は映画だと山田の鈍感天然ぶりがいい味だしてたが、なんか、会話が全員洗練された大人っぽいもので知的すぎる。あまり「変わり者」という感じがしない。
主人公はこの本では結婚紹介システムで知り合った美咲と付き合っている。設定も大きく違っている。会話部分がドラマの脚本っぽくて読んでいて居心地が悪い。これがこの作家の個性か?
結果、映画はまるで別物だった印象。絵的に一致した場面がある程度。まさみを愛する自分としては映画のほうが登場人物たちの言葉数が少なくて自然。映画では子役たちの演技もすばらしかった。
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