2011年6月16日木曜日

ヤナーチェク 《グラゴル・ミサ》

Ancerl_glagolitic  ひと月ほど前、池袋でこのCDを500円で拾ってきた。ヤナーチェクの「グラゴル・ミサ」のカレル・アンチェル指揮チェコ・フィル 1963年録音のSUPRAPHON日本コロンビア盤。

ヤナーチェクってオタでもない普通の日本人はまず知らんわな。2年ほど前、このモラビア出身の20世紀の作曲家の名前が突然お茶の間にもとどろいたが、すぐに忘れ去られた(笑)。ある有名な作家が小説の中で引用したから。クラシックが相当好きな人でも「シンフォニエッタ」ぐらいしか聴かれていないかもしれない。普通の人なら聴いてみて即、ポカ~ンとなる最高にヘンテコな曲ばかりだ。これを「カッコイイ!」と感じる人もいるかもしれないが、「やっぱ、ヤナーチェク最高!」なんていう人を見たことがない。

で、「グラゴル・ミサ」だが、これも最高にヘンテコ!ハードルの高い曲だ・・・。でも、自分は「シンフォニエッタ」よりもこちらを最初に聴いてしまった。学生のころだ。このCDを見つけて、この曲の存在を思い出した。自分はオタでもないのに、基礎的な素養もないのにこんな曲ばっかり興味を持って聴いている。ちょっとあきれる・・・。今回、初めて「グラゴル」という言葉の意味を知った。キリル文字がやってくる以前の古代教会スラブ語にもちいられた文字のことなんだそうだ。

自分にとってアンチェル&チェコ・フィルはとても重要な存在。年代のわりに音はいい。尖っていてなまなましい。いい演奏だと思った。この曲はチェコ・ローカルの演奏が多いようだが、ドイツ人指揮者+英国オケのCDがある。

Kempe_glagolこれが長らく自分が持っていたただ1枚のヤナーチェクのCDだった。ケンペ&ロイヤルpo盤(1974)Decca だ。こちらがインターナショナルな演奏のはずだが、自分にはよくわからない・・・。どちらのCDも高い水準にあると思う。まあ、この曲を理解できているとしたら、その人は音楽学者だ。誰もこの曲を熱く語る人を見かけない・・・。

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