2010年12月8日水曜日

アゼルバイジャンの音楽

Azerbaidjan 以前、世界の民族音楽を聴いていた時期がある。特にアジア全般。ここ数年はまったく聴いていなかったのだが、先日500円でこのCDを発見した。スイスのVDE-GALLOというレーベルのAZERBAIDJAN Musique et chants des ashiq   という1989年に出たCD。日本国内ではミュージック東京が流通させていたもの。アリム・カシモフ、アーシュク・ハサン、エムラーン・ヘイダリの味わい深い、遠い異国のエキゾチックな音楽を聴くことができる1枚。これをかければたちまち部屋がシルクロードの果て。

チュルク系アゼルバイジャン人が東方からイラン北部に民族を形成したのが11~13世紀。イスラム教シーア派が多く、19世紀にロシアによって分離されたソ連側アゼルバイジャン共和国に対して、イラン側にも同国相当のアゼルバイジャン人が住んでいる。トルコ、ペルシャ、アルメニアといった周辺諸民族との交流によって文化が形成された。11世紀にアル・ファーラービーが大成したマカームはアゼルバイジャンではムガームと呼ばれる。それに対し、吟遊詩人としてのアーシュクは旋法、リズム、歌唱でムガームとは異質なものが多い。メリスマ歌唱の一種であるタハリール、伴奏楽器のチョグール、ダブルリード楽器のバラバンが聞かれる。 って・・・お勉強はここまで。

民族楽器をよく知らなくても、なんかすげえ!っていう技巧を聴かせてくれる。ソ連側、イラン側の名人による1980年代の録音。自分はかつてバックパッカー(正確にはリュックサッカー)だったのだが、もう世界を歩こうなんてまったく思わなくなってしまった。どこへ行ってもそれほど変わらない。アゼルバイジャンとかトルクメンとかも行こうと画策した時があったのだが、その前に世界中を見て回ろうという情熱が途絶えてしまった・・・。数年前、トルクメン人の人から聞いた話だと、ふつうのロシア人はアゼルバイジャンもトルクメニスタンもどこにあるのか、首都がどこかとかわからないんだそうだ。

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