開高健「花終る闇」(1990)を新潮文庫で読む。無償でもらった本なので早めに読む。
原稿用紙に向かうも書くことが何もなくなって焦る中年男作家。
太って血糖と白髪を気にして、過去の女との情事、酒、食、そしてベトナムなどの回想でも書くしかない50代男の悲哀。
もう読んでいてひたすら気が滅入る。自分もいつかこうなるのかと。いや、もうほぼこうなってるのかと。
何の予備知識もなく読んだけど、とくに感想も思いつかない。文体はまさに文豪。そこは感心した。この本は3部作の最後らしい。未完らしい。開高の死後の発表。
あと、ある年代以上の人で「✖」を「ペケ」と読む人がいるのだが、芥川も開高も持っていた大槻文彦編「言海」(明治22-24年)によれば、「ペケ」は「可カラズ」という意味で、横浜居留地発の言葉らしい。マレー語の「Pergi」が転じたものともいう。また、オランダ人が「馬鹿」を「Baka」と記したものを英国人が「ベケ」と読み、やがて「ペケ」に転じたという説もあるらしい。
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