藤谷治「船に乗れ②独奏」(2009 ジャイブ)を読む。
音楽高校でチェロを学ぶ津島くんは相変わらず学生オケで怒鳴られる日々。だがしかし、南さんという美少女ヴァイオリン少女といい感じ。
なんと初デートが上野でオペラ魔笛。そんな高校生カップルがいるのか?!
そして、津島くんは親類の根回しでドイツへ留学。高名な先生にチェロを学ぶのだが大きな挫折。完全なダメ出し。音階練習しかやらせてもらえない。それは気分が落ち込む。
帰国したら南さんの様子がヘンだ。何があった?!南さんが冷たい理由が誰にも分らない。もしかして病気なのか?
もうチェロとかどうでもいいと感じ始める。自暴自棄。そして心で通じ合っていた倫理・哲学の先生への愚かで非道な八つ当たり。最後の授業は「ソクラテスの弁明」。
この本は発売当時にも話題になった青春音楽小説の名作。著者が読者を完全に上回ってる。読んでいてほぼ漱石、太宰、ミシマ、ハルキをおも思わせる、ほぼ文豪による青春小説。うぬぼれ男子高校生17歳の孤独と苦闘の日々。いやあ、読んでて面白い。
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