2026年8月20日木曜日

ディクスン・カー「悪魔のひじの家」(1965)

ジョン・ディクスン・カー「悪魔のひじの家」(1965)を白須清美訳の創元推理文庫(2024)で読む。
もしかして新訳?と思ったのだが、1998年新樹社から刊行されたものを創元推理文庫に収録するにあたっての改版。
THE HOUSE AT SATAN'S ELBOW by John Dickson Carr 1965
ディクスン・カーっててっきり戦前の1930年代のミステリー作家だと思ってた。1960年代中ごろになってもまだこんな歴史的因縁のある英国お屋敷での偏屈老人と遺産相続と男女のミステリーを書いていたことを知らなかった。今現在の日本もこのパターンにあえて挑む作家は少なくない。
もう自分はカーの作品は何を読んでもそれほど感銘は受けない。この本もあまり期待しないで読んだ。

今回は悪名高い判事が所有していた屋敷を手に入れたバークリー家の当主が死亡し、アメリカで長男の孫ニックが遺産相続のために帰国。旧友のガレット(劇作家で伝記作家)と「悪魔のひじ」にある緑樹館を訪問。

そこに至るまでにガレットがパリで出会って恋に落ちた後に姿を消した女が現れる。え、もしかして緑樹館の現当主ペニントンの妻ディドラってこの女か?!
だが、本名かもわからないフェイという女はペニントンの秘書?!

で、緑樹館にたどりつくやいなや当主ペニントンが銃撃?密室?!空砲で無事?!
そしてさらにフェル博士とエリオット警視も登場。そしてまたしてもペニントン銃撃?!

なんとこのディクスン・カー作品は誰も死なない。まじか。タイトルはおどろおどろしいのに。
またしてもフェル博士は、こんなん誰も言い当てられないだろ!という大して面白くもない真相を、わかりずらく説明する。納得しがたい。

お屋敷主治医にフォーテスキューという人がいるのだが、どこかで名前を聞いたことあるような気がする。ああ、アガサ・クリスティー「ポケットにライ麦を」にも出てきた名前だ。
もしかしてカーはクリスティーの影響を受けたのかもしれない。

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