2026年6月18日木曜日

京極夏彦「陰摩羅鬼の瑕」(2003)

京極夏彦「陰摩羅鬼の瑕」(2003 講談社ノベルス)を読む。これはたぶん2年ぐらい前に110円で見つけて確保しておいたもの。
749ページの大長編。京極夏彦はどれも分厚くてなかなか本を開く気分になれないのだが、ここ1年でイッキにやっつけた。

信州白樺湖にある洋館「鳥の城」は旧華族の由良伯爵家のお屋敷。先代の集めた大量の鳥のはく製に囲まれて、家からほとんど出ずに暮らす儒家の当主が5人目の花嫁を迎える。
だが、過去の4人の花嫁は全員、婚礼の翌朝に死亡した状態で発見されていた。未解決コールドケースもの?

いつものように関口くんが迷惑非常識探偵榎木津に振り回される。中禅寺の儒教と葬礼の関係の長い長い講釈。今まで読んだこのシリーズの中では木場の出番がかなり抑えられてた。

この本も「何を読まされてるんだ?」という長い長いくど過ぎる大長編。読んでも読んでもページをめくってもめくっても進展しないし終わらない。
本当に京極夏彦は人気作家と言えるのか?ほぼカルト作家。ほとんどの読者がその内容に置いていかれるに違いない。

読んでいて苦痛ではあるのだが、今まで読んだ京極本の中では、まあまともな面白さがある。事件の全体構造は、伯爵のこの世界の認知の瑕がカギなんだろうなと予想はついていたのだが、それでも驚けた。

最初からその変死事件の犯人は「こいつしかいない」状態なのだが、京極堂中禅寺が博学なフォークロア知識から、その構造を説明する。そんなことあり得る?という読者を納得させるにはこれぐらいの長さと厚みが必要。読み終わってへとへと。

本編中に、関口君が道端で暑さでまいっているとかの横溝正史先生が話しかけてきて…という箇所がある。え、これって金田一アンソロジーで読んだやつだ。あれを移植したやつだったのか。

手許にある京極夏彦本はあと2冊。なんとか今年中にやっつけて、この作家から解放されたい。もういいかげん嫌になり始めてる。

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