松本清張「影の地帯」(昭和36年)を新潮文庫(平成17年64刷)で読む。この本もかなりボリュームがある。712ページもある。
この本を読もうと思ったのは行ったことのある信州方面の木崎湖とか青木湖とか出てくるらしいから。
読んでいてかなりテンポが悪いなと感じた。数行で済む説明に10ページぐらいかかっている気がする。巻末解説を読むと昭和34年から江北新報などの地方紙に連載されたものとある。やはりそうか。
フリーのカメラマン田代はプロ野球キャンプ地取材を頼まれた帰り、板付から羽田の機内で関係性のわからない男女を見かける。この男女が田代の行く先々で目撃。
やがて政権与党大物政治家の失踪行方不明、行きつけのバーのママの失踪と死体発見などの事件。
田代は勘にまかせて木崎湖、青木湖、野尻湖などへ出かけて、謎の小太り中年男が湖に棄てた木箱の行方を探して聞き込み捜査。
だが、一緒に調査していた仲間も行方不明、重要な目撃者のタクシー運転手も行方不明。
そして、事件の背後の恐ろしい陰謀と闇に出くわす。
これ、「日本の黒い霧」連載のために下山事件や松川事件を調査していて知り得たネタをヒントに構成したサスペンススリラー小説。
だがやっぱりそれほど面白くなかったw 長いわりに内容が薄い。どうりで有名になっていないわけだ。
この春、既読と未読の松本清張をまとめて数冊読んだ。売れっ子作家で多くの連載を抱えてた時代の清張社会派ミステリーは今読むとそれほど面白くもないと気づかされた。
令和の今、タイパ重視の若い読者がこれらの清張を読む意味も価値もあまりあると思えない。
今回でひとまず清張本を置こうと思う。まだ一冊読んでない短篇集が手元にあるけど。

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