中上健次「岬/化粧」(1976)を中上健次選集12(小学館文庫 2000)で読む。
中上健次(1946-1992)はとても有名な作家(享年46)だけど自分は今回が初読。
「岬」は芥川賞受賞作だし、この本ももらった本なので読むという感じ。
自分、遠い昔に一度この作家の本をちょっと読んでみて止めたことがある。子どもには太刀打ちできない本だった。作家の故郷で見聞きし体験した最下層の人々、男女のエロチシズム。
岬、臥龍山、藁の家、修験、化粧、重力の都、どれも文体の文豪感wには感心はしたのだが、どんな話だったかは読んだ直後から忘れていく。
この中では「修験」と「化粧」がベストだったように感じた。虚と実の玄妙という点において鮮やか。
昭和の地方の田舎町の人々の日常使い言葉ってすごい。「頭の悪い血筋」だとか「しょうもない女買って梅毒うつされて出来た子と違うか?」とか、そんな会話が周囲にある地域で育ったのが南紀の団塊の世代?
関西弁会話の小説って読むだけで苦労する。何言ってんの?ってところから始めないといけない。
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