「中尊寺千二百年の真実」佐々木邦世(祥伝社黄金文庫 2005)という本があるので読む。著者は中尊寺仏教文化研究所所長という肩書。
埼玉方面に出かけたときそこにあったBOで100円購入。何か読む本ないかな~と物色しててこれを手に取った。
自分、10年ほど前に平泉と中尊寺を訪れた。そのときは平泉にも中尊寺にも詳しくなくて、結果として見たものの有難さがよくわからなかった。この本で多くを学んだ。残りの人生であと1回中尊寺に行く機会があるかどうか。
この本はがちがちに中世史と仏教に関する学術本というわけでない。いろんな角度とトピックから中尊寺について解説。宮沢賢治が中尊寺を訪問し詩を書いていたこととか知らなかった。
昭和25年の御遺体学術調査によってこれまで忠衡のものと伝えられていた首級が藤原泰衡のものとわかったりと大きな成果。(泰衡の首と一緒にハスの種子が入っていて、それは後に発芽し開花してたことを知った。)
このときの新聞社マスコミの「写真を撮らせろ」スクラムがすごい。警官隊と消防が出動。昔に比べると今のマスメディアは少しは大人しくなってる。
明治30年の文部省監督指導下での金色堂修繕で金色堂須弥壇が「余分だから」と切り落とされる痛恨事があったことを知った。その責任者の名前も挙げて糾弾。
遺体骨格を復元した藤原秀衡像の写真を見て、現代人じゃん!そのへんに普通にいる爺さんじゃん!と驚いた。
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