C.W.ホッジズ「アルフレッド王の戦い」神宮輝夫訳(1971)岩波書店という本があるので読む。
C.Walter Hodges という英国人作家が1964年に書いた「THE NAMESAKE」という児童書の邦訳。
アルフレッド大王って、高校世界史を履修した学生がかろうじて知ってる9世紀イングランド七王国時代のサクソン人の王国ウェセックスの王。
なのに小学校5,6年生以上向けとある児童書だけど、とても小学生が歴史背景を理解しながら異教徒との殺戮戦争をイメージできてるとは思えない。むしろ大人が読むべき一冊…だと思う。
当時のイングランドはデーン人(バイキング)の侵攻と殺戮と略奪の暗黒時代。アングロサクソン人たちには船団を組んで収奪にやってくる異教徒のバイキングになすすべなかった。
兄エゼルレッドの戦死後にウェセックス王位についたアルフレッド王のデーン人との戦い。
本文中にはバイキング敵将の名前も何人も登場するのだが、これって本当に名前が伝わってるの?
そんな日本人にはあまりなじみのない英国史エピソードを、片足のアルフレッド(王と同じ名前)の若者目線で作者が自由に創作した冒険譚と英雄譚。
最後はバイキング船団が嵐に遭って壊滅。
この本には「アルフレッド王の勝利」という続編もある。
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