2025年3月4日火曜日

くわがきあゆ「レモンと殺人鬼」(2023)

くわがきあゆ「レモンと殺人鬼」(2023)宝島社文庫を読む。第21回このミス大賞の文庫グランプリ作だというので話題作なんだろうと、何の予備知識もないまま読み始めた。

幼い時に洋食店を経営する父を、「誰でもいいから殺してみたかった」という少年に通り魔的に殺され家計が破産。母は失踪。娘姉妹は親戚にあずけられ離散。
ヒロイン小林美桜は高校を卒業すると派遣でかつかつの生活。歯並びが悪く器量も良くなく常にマスク。おどおどした小心者の性格。大学事務員というわりと穏やかな環境の職場に配属。

妹の妃奈は生命保険会社の営業をしているのだが、いつも仕事がキツイし生活がかつかつと愚痴。だが、この妹が山中で遺体となって発見。
さらに、妹は交際相手(料理人)に、自身を受取人にした生命保険をかけて殺害した疑惑。マスコミのメディアスクラムが姉美桜の自宅や職場にもやってきてさらに酷い目。被害者遺族なのに加害者の姉という白い目。

読んでいてとにかくヒロインが幼少からずっと不幸。日々日本のニュースで見るような不遇な若者。

美桜の大学に通う4年生でジャーナリスト志望の学生が接近してくる。この学生といっしょに聞き込み捜査開始。
わりと黒い飲食店経営企業の社長、その舎弟のような反社男から嫌がらせ。

美桜は農学部学生から学童保育ボランティアバイトの勧誘。稼ぎの足しになるかと申し出を受けるのだが、現場で微妙に厭な嫌がらせ。

失踪した母の遺体が見つかる。父を殺して収監されていた少年が出所後に行方不明になっている。小林家はこの少年に狙われている?!

終盤は怒涛のように二転三転どころか四転五転の怒涛の衝撃。サイコパスによる連続殺人と思いきや…!?
映画を見てるようなヒロイン危機一髪型サスペンススリラーとサイコホラー。

だが、読んでる最中はどこかぼんやりしてて映像が脳裏で焦点を結ばないもやもや展開。なので叙述トリック的な真相も期待しつつ身構えしつつ読んだのだが、それでも次々と恐怖のハラハラドキドキの、殺して殺されるカオス展開。面白かった!

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