2025年1月21日火曜日

阿津川辰海「午後のチャイムが鳴るまでは」(2023)

阿津川辰海「午後のチャイムが鳴るまでは」(2023 実業之日本社)を読む。このミステリー作家の本を読むのはこれが2冊目。表紙とオビ書きから判断すると学園日常系ミステリーではないか?

東京都心にある九十九ヶ丘高校は1学年3クラスでL字型5階建て校舎。この高校が旧帝大への進学率の高い進学校。校則も厳しく生徒の休み時間の外出を認めていない。
そして舞台は2021年9月のコロナ禍下。高校生たちも不自由な毎日。そのことを踏まえて連作短篇5本を読む。

ああ、この5本は1日で起こってることなのか。「桐島部活辞めるってよ」みたいなやつか。

高校生日常系ミステリーに興奮するほどの傑作というものはない。それが自分の結論。
強いて言うなら、第2話「いつになったら入稿完了?」は好きだった。チェスタトン的な盲点。文芸部とイラスト担当の青春の一コマ。

消しゴムポーカーの第3話がいちばん自分と合ってなかった。そういうゲーム実況は読む気にもならない。
ドラマとしては面白くできそうではある。

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