2024年12月16日月曜日

A.C.クラーク & G.リー「宇宙のランデヴー 3」(1991)

ひきつづきアーサー・C・クラーク & ジェントリー・リー「宇宙のランデヴー3 THE GARDEN OF RAMA」(1991)を山高昭訳(1993年早川書房)で読む。

RAMAⅡと一緒に宇宙の果てまで旅するハメになったニコル、リチャード、マイケルの宇宙飛行士3人。
地球外宇宙船の中で子ども出産してしまったニコル。どうすんのこれ。幸いに命をつなぐのに必要な物資はラーマが与えてくれる。

ニコルはラーマでふたりの男性と5人の子を産み育てる。そして13年後、どこかの中核拠点へと家族はたどり着く…というニコル主観の日記。
そして意思を持つ知性集団からの監視と観察。いままでずっと意図不明だった観察者とワシ人間インターフェースを通して会話で意思疎通ができるようになった。

だが、家族は分断され一方はここに残り、ニコルとリチャードと娘と息子は火星軌道へ。
真ん中あたりで日本人ワタナベ長官をリーダーとする火星植民地移住の話になる。
大航海と植民。そしてコロニー「ニューエデン」の建国。日本人ヤクザ権力者、ウィルスによる奇病、治安崩壊、銃乱射事件、リチャードと異星人の接触、裁判…。
ほぼアメリカ建国初期の田舎町を思わせる風景。
ニコルとリチャードと子どもたちウェイクフィールド一家の壮大な大河ドラマ。

読んでも読んでも終わらない悠久の長大さ。人間の野蛮なドラマ。何を読まされているんだ?という奇書だったかもしれない。
1と2とまるで雰囲気が違う。自分の想像力を超えてしまって戸惑いを感じつつある。

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