2022年12月公開の劇場版長編アニメ「かがみの孤城」を見る。昨年のクリスマス映画。
原作は辻村深月の同名小説(2017)。
監督は原恵一。脚本は丸尾みほ。音楽は富貴晴美。制作は日本テレビ、A-1 Pictures。配給は松竹。
何も予備知識がない状態で見た。中1ヒロイン安西こころ(當真あみ)はたぶん心を病んだ不登校中学生。うつむきながらカウンセラー先生(宮崎あおい)のいるフリースクールへ。朝、爽やかに目を覚ましたはずだったのに。
お腹が痛いからと学校を休み、家でテレビを見たりしてゴロゴロ過ごし、同級生らしき女子生徒が手紙を投函。母親(麻生久美子)がなんだか喋り方がキツイ。
次の瞬間、鏡の中に取り込まれて気を失って異世界へ。狼の顔をしたドレス姿の少女が芦田愛菜。足首つかまれてお城の中へ連れ込まれる。これは拉致?なんかいろいろ唐突。
お城の中にはこころを待っていたという少年少女たちが6人。このお城の中には願いの部屋がある。鍵がどこかにある。入れるのはひとりだけ。
しかしみんな冷めている。願いなんてない。日本時間9時から5時まで城は開いてる。時間が来たら鏡を通って自宅に帰る。帰らないと狼に食われる。そこ、芦田愛菜の声で説明してくれる。学校に行ってないなら行き場があることはむしろ好都合。
ポニーテール短パン中三娘アキは吉柳咲良。ぜんぜん不登校に見えない。こころは戸惑いつつ自己紹介。
フウカ(オシャレおかっぱメガネ、横溝菜帆)、リオン(主人公イケメンボーイ感、北村匠海)、スバル(夏休みにいきなり金髪にしてくるのに落ち着いた紳士男子、板垣李光人)、マサムネ(メガネ男子、高山みなみ)、ウレシノ(マザコン小太りで無神経、梶裕貴)、みんな中学生。
ウレシノ以外はみんな美男美女だしカースト上位っぽく見える。
こころはたまにしか城に行かない。しかし行けばみんないる。これって部室のようなものでは?それで冒頭のシーンに繋がるのか。VR空間であっても隠れ家のようなものがあるって素敵やん。お城の中を探検して願いの鍵をのんびりマイペースで探してる。みんなといるときはゲーム。まるでドラえもん「アパートごっこの木」。
どんどん季節は過ぎていく。夏休みはみんな塾へ行ったりしてて城にやってこない。9月、10月、ぜんぜんストーリーが進展してないように見える。謎解きとか何もない。ハラハラドキドキするような刺激が何もない。
しかし、やっと「みんなで手分けしてさがそう」って相談。
こころの同級生女子たちが極悪イジメ女子。ファンタジーアニメを見てたのに、急にここだけリアル。
自宅に来るとか警察を呼べばいいこと。敷地に侵入してる段階で犯罪。全員補導。映像データを県内各高校に送りつければいい。
イケメン伊田先生(藤森慎吾)が典型無能バカ。女子生徒たちからも煽てられテキトーにあしらわれてる。イジメ主犯生徒真田にダマされてる。
養護先生が滝沢カレンって意外過ぎるキャスト。この人に声優をまかせるって相当な決断。
だが、生徒たちが同じ中学のはずなのに、中学へ行ってみてもみんなに会えない。なんで?それぞれがパラレルワールドから来てるってこと?!
脆すぎる中学生少女の内面心理ドラマ。何も派手なことが起こらない。劇的な進展がない。
しかし、東条さんの考え方に衝撃を受けるシーンは中学女子あるあるなのかなと感じた。
設定聴いてデスゲーム映画やスピルバーグ映画みたいなの想像してたらまるで違ったw
狼に食われるという段になってやっと謎解き冒険要素はあった。シャイニングみたいな?
中学生のリアルな現実のほうが暗鬱っていう。こんな暗い映画見るつもりなかった。
ツボを押してくれない映画。だらだら長く感じた。たぶん大人も子供も受け付けないのではないか。自分はつまらなかった。
主題歌は優里「メリーゴーランド」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
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