ブライアン・デ・パルマ監督の「カリートの道 Carlito's Way」(1993 ユニバーサル)を見る。脚本はデヴィッド・コープ。アル・パチーノとショーン・ペンによる、たぶんマフィア映画。名作扱いされてる映画なので重い腰を上げて見る。
プエルトリコからのし上がった元麻薬王カリート・ブリガンテ(アル・パチーノ)は狙撃されて病院に担ぎ込まれて走馬灯開始。
1975年、ブリガンテは法廷で必死の弁明。弁護士デイヴ・クラインフェルド(ショーン・ペン)のおかげもあってたった5年で獄から釈放され自由の身。
カタギになってどうやって生きていく?刑務所内で出会ったアイツはバハマでレンタカー屋経営が上手くいってるらしくてうらやましい。自分もやりたい。
しかし、5年の間に街は変わっていまっていて調子狂う。かつての伝説カリート・ブリガンテの顔が通用しないやつらがのさばってる。こういうときに人間は老いを感じる。
そして麻薬をめぐって血を血を洗う抗争。いとこの若者も殺される。なんてことだ。
ディスコ経営(用心棒)仕事を得る。悪いめんどくさいチンピラが集まってくる店。なんで俺があんなチンピラを相手にしないといけないのか。
かつての友人も裏切る。ニューヨークの検事は盗聴マイク仕込んだかつての仲間も送り込んでくる。そんなこともするのか。もうカタギに戻ったのに。誰も信用できない。
そして、かつての恋人ゲイルとよりを戻したいなあ…。刑務所に入って突然別れて5年なのに、意外にゲイルが怒ってない。こんな美人がよく5年間独りでいたもんだ。
ゲイルを見たという証言をたよりに店を訪れると、裸でポールダンスショーを見せる店。カリートは口あんぐり。
カリートはイキったチンピラ客ベニー・ブランコと女の件で揉める。クラインフェルドのせいで。
かつてのカリートなら殺したが、今はカタギに戻ろうとしてるために殺することはためらう。バハマでレンタカー屋をやってゲイルと暮らすのが夢。
クラインフェルドがヨゴレ仕事弁護士。刑務所内で面会したマフィアのボスに「殺す」と脅され脱獄の手助けをすることに。
カリートは弁護士として刑を軽くしてくれたクラインフェルドに恩義がある。大切な友だちで借りがある。強く断り切れない。仁義というヤクザの論理。
しかもクラインフェルドはコカイン漬け。こいつは自分で自分を制御できてない泥沼。
クラインフェルドは弁護士なのに、波間を漂う瀕死のボスとその息子を殺す。ほんとコイツは何なんだ?ヤク中とつきあうとろくなことがない。
カリートは激怒。クラインフェルドとは縁を切る。
クラインフェルドは報復としてマフィアから襲撃される。これがイタリアマフィアのやりかた。
カリートは検察からクラインフェルドが質の悪い犯罪に手を染めていたことを知らされる。検察からクラインフフェルドの犯罪の証言をすることで司法取引に応じるよう迫られる。
クラインフェルドは病院で殺害。マフィア怖い。ニューヨーク怖い。
カリートはマフィアのボスを助けようとしたのに、クラインフェルドと一緒にボスを殺したと疑うマフィアに追われる。
ニューヨーク地下鉄での追いつ追われつとエスカレーター銃撃戦がこの映画のクライマックス。追手にすっごいデブがいるのがアクセント。
戦いを制して逃げ延びた…と思ったその矢先、最悪バッドエンド……。
ヤクザ男がカタギに戻ろうとするのだが、バカ弁護士のせいでトラブルに巻き込まれて、幸せをつかむ直前に死ぬ映画。
つきあう相手は身長に選ぶべき。みんな裏切り者。ひたすら不運の連鎖による転落映画。
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